軟水と硬水の違いとは? メリットとデメリット、使い分けをご紹介
皆さんが普段から飲んでいるお水は、その硬度によって「軟水」と「硬水」に分けられます。種類によって味が異なるのもこの分類によるものです。では、具体的に軟水と硬水では、どのような違いがあるのでしょうか。
今回は日本のお水や海外のお水について触れながら解説します。
目次
軟水と硬水の違いは?
軟水と硬水の違いは、単純にはお水の「硬度」の違いです。 硬度というのは、お水1ℓあたりのカルシウムやマグネシウムの含有量で、WHO(世界保健機関)が定める基準では硬度120mg/ℓ未満が軟水、120mg/ℓ以上が硬水とされています。
WHO(世界保健機構)による水の硬度の基準値
種類 | 硬度 | |
---|---|---|
軟水 | 軟水 | 0~60mg/ℓ未満 |
中硬水 | 60~120mg/ℓ未満 | |
硬水 | 硬水 | 120~180mg/ℓ未満 |
超硬水 | 180mg/ℓ以上 |
- 硬度の計算式=カルシウム(mg/ℓ)×2.5+マグネシウム(mg/ℓ)×4.1
世界中のお水は軟水?硬水?
世界中のお水は、およそ14億立方キロメートル分あると言われています。 そのうちの大部分を占める約97.5%が海水で、淡水は約2.5%しかないのです。しかも、この淡水のほとんどは南極と北極の氷や氷河で、人間が利用しやすい河川や湖のお水は地球上にわずか0.01%、地下水を含めても約0.8%しかありません。※1
この0.8%のお水が、含まれる成分によって硬水と軟水に分けられます。 では、世界主要都市のお水は硬水と軟水のどちらなのでしょうか。
海外のお水
シドニーやサンフランシスコ等は日本と同じように軟水のお水が流れてくるところもあるようですが、海外は硬水が多く、中でもヨーロッパ(欧米)は特に硬水が多いです。
長い時間をかけて地層を通ることで、お水の中にミネラル成分が溶け、硬度が高くなるのでそういった地域は硬水が多くなります。
世界の主要首都では、ロンドンや、パリ、ミラノ、北京等の首都が硬水です。※1
また、アメリカのように国土が広い国は、ラスベガスでは硬水、ニューヨークでは軟水と都市によってお水の硬度が異なるのも面白いですね。
日本のお水
日本は大陸の河川に比べて小さく短く、地形が急峻で、ミネラル等地層の成分がお水に溶けだす前に流れてしまうため、硬度100mg/ℓ以下の軟水がほとんどです。 しかし、そんな日本でも例外があり、ごく一部ではありますが兵庫県の宮水や沖縄県那覇市のお水は硬水です。※1
硬水の特徴
お水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量によって、硬水と軟水に分けることができます。WHO(世界保健機構)の「飲料水水質ガイドライン」では、硬度60mg/ℓ以上120mg/ℓ未満を中程度の硬水、120mg/ℓ以上180mg/ℓ未満を硬水、180mg/ℓ以上を非常に硬水(超硬水)と分類しています。
硬水にはカルシウムやマグネシウムといったミネラルが豊富に含まれているので、手軽にミネラルを補給できます。しかし舌触りがザラザラとして、少し苦く感じるのが特徴です。日本人は飲み慣れていないので、苦味があって飲みにくいと感じる方もいるかもしれません。
また、軟水に親しんでいる日本人は、硬水を飲むと胃腸に負担がかかることがあります。内臓が未発達な赤ちゃんにも硬水は向きません。成人でもお腹を壊してしまう可能性もあるため、いきなり硬度の高いお水を飲むのは避け、硬度の低いものから徐々に慣らしていきましょう。
そして、硬水ではせっけんを使っても泡立たないという現象が起こります。これも、硬度が関係していて、汚れを落とす前にせっけんの成分と硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムが結びつき、ぼろぼろとせっけんがカスのようなものになってしまうそうです。※1
硬水はこんな方におすすめ
日本では普段ほとんどの方が軟水を飲んでいますが、下記のような方には硬水もおすすめです。
- 肉類をよく食べる方に
肉類が多い食生活の場合、タンパク質は豊富に摂れる一方で、ミネラルが不足しがちになります。硬水を飲むことでミネラル成分を補うことができます。
- コーヒーや紅茶を飲む方に
コーヒーや紅茶をよく飲む方は、硬水で入れてみるのもおすすめです。本来の味よりお水の個性が出るため、渋みが出にくく味がマイルドになります。
- 運動をする方に
運動をすると汗と一緒にミネラル分も失われてしまいます。軟水よりも硬水の方が、流れ出たミネラル分を補給することができます。
軟水の特徴
軟水とはWHOの示す基準では硬度120mg/ℓ未満のお水のことで、ミネラルが少ない分、口当たりが柔らかくまろやかです。日本のお水はほとんどが軟水になります。 肌への刺激も少なく、赤ちゃんや子どもでも安心して飲んだり触れたりできるお水です。また、洗剤の泡立ちが良いという特徴もあります。※2
ミネラル分が少ないため旨味成分が抽出されやすく、出汁を使った和食にとても適しています。しかしながら、硬度100mg/ℓ以下の軟水は金属の腐食を高めるとも言われています。※3
軟水はこんな方におすすめ
軟水が向いているのは、以下のような方です。
- 和食をよく食べる方に
軟水はお水自体に雑味がなく、素材本来の味を引き出してくれます。ミネラルが少ないために食材の旨味成分が活かされ、出汁をきかせるお味噌汁や煮物等の和食がおいしく仕上がります。また、お米も水分をしっかり吸収するので、ふっくらとした炊き上がりになります。
- お水においしさを求める方に
軟水を飲み慣れている日本では、独特な味のある硬水よりも軟水をおいしいと感じる方が多いです。日頃の飲料水としてお水を飲んでおり、おいしいお水にこだわりたいという方には軟水をおすすめします。
食卓で上手に使い分けるには
料理
お料理の際、硬水と軟水のそれぞれの特徴を活かして上手に使い分けると、よりおいしく、ミネラル分もしっかり補給できるようになります。
パラパラとした固めのごはんが適したパエリアやチャーハン、ビーフシチュー等の煮込み料理には硬水が向いています。
一方で、旨味成分を活かした和食や白米には軟水が向いているので、お料理の内容によって使い分けてみましょう。
コーヒー・お茶
コーヒーやお茶を硬水で入れるとお水の特徴が出やすく、コーヒーやお茶の渋みがまろやかになります。硬水の産地や硬度によっても変化するので、いろいろと試してみるのもいいですね。
アルコール
日本産ウイスキーは軟水仕込みなので、軽くまろやかな特徴があります。スコッチウイスキーを除く、欧米産は基本的に硬水仕込みのものが多く、お水の特徴がウイスキーにも反映し、個性的で少しクセのある味わいになっています。
水割りにするならウイスキーの仕込み水と同じものにすると調和が保たれ、おすすめです。
焼酎を割る場合も、1番相性が良いのはその焼酎を作ったお水なので、軟水が向いていると言えるでしょう。
このように、軟水と硬水を使い分けることで、味も風味もかなり違いますので、上手に両方を活用してみてくださいね。
いかがでしたでしょうか。
今回の記事では硬水と軟水の違いや、海外のお水の硬度の違いをお伝えしました。 このように、硬水にも軟水にもそれぞれの良さがありますが、日本人の場合、使いやすさでいえば軟水の方が良いかもしれません。
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海に囲まれ、河川がたくさんある日本だからこそ、よりお水に関心を持っていただけたら幸いです。
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参考文献
- ※1 ゼロから理解する水の基本(監修千賀裕太郎/2013)
- ※2 水道水はどっち?意外と知らない軟水と硬水(川崎市上下水道局)
- ※3 水の硬度(東京都水道局)
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