その頭痛、水分不足が原因かも?正しい知識と対処法とは
日頃から頭痛に悩まされる方は多く、その原因も様々です。 中には、水分不足によって起こる可能性がある頭痛もあります。また、薬等に頼らなくてもおさまる軽症のものから、命にかかわる重大なものまであるので、正しい知識と対処法を知っておくことが大切です。
目次
体内が水分不足になると……
水分不足が様々な障害を引き起こす
血液は、体内を絶え間なく循環しており、酸素や栄養を届けつつ、老廃物を受け取って排出するための役割を果たしています。血液には体温を調節する役割もあり、常に一定の体温を保つための熱放出の機能もあります。
ここで重要なのが、血液の約80%が水分であるということ。水分が不足すると、血液の粘度が高くなり、血液の流れが悪くなります。すると脳や筋肉、肝臓や腎臓といった重要な器官に血液がいきわたらなくなり、様々な支障が出てしまいます。
さらには、血流によって熱を放出する役割を果たせなくなり、熱がこもって各器官の働きをにぶらせることになります。水分不足は、気づかないうちに熱中症や脱水症状を引き起こしたり、重大な病気の原因にもなったりすることがあるのです。※1
水分不足の症状は?
水分不足が頭痛の原因に?
水分不足になると、脱水症状と血液の循環がうまくいかないことによる「熱疲労」を起こします。「熱疲労」とは、お水が足りずに血液が皮膚表面に留まりやすくなり、熱を放散できなくなることです。
加えて、運動等によって筋肉への血流供給が増えることで、心臓へ戻る血液が減るため、循環する血液量も減り、脳や内臓等の重要器官への血流も減ってしまいます。この状態になると、めまいや頭痛、吐き気等の症状が起こります。普段からめまいや吐き気を伴う頭痛を起こしやすい方は、水分不足による頭痛を疑ってみましょう。
また、熱疲労が重症化すると、発汗と皮膚血管拡張ができずに体温を下げることができなくなります。体温が40℃以上になると、脳や重要臓器に障害が起きる可能性があるため注意してください。※1
こんなにある脱水の症状 危険な病気にも注意!
水分不足で脱水を起こすと、頭痛だけでなく熱中症の症状が出ます。毎年夏には注意喚起がされますが、冬でも水分不足による脱水は起こるので日頃から気をつける必要があります。
また、脱水になると様々な症状が出ます。主な症状を熱中症の重症度に沿って紹介します。
- めまい・失神
- 筋肉痛・筋肉の硬直(こむら返り)
- 手足のしびれ・気分の不快
- 頭痛
- 吐き気・嘔吐
- 倦怠感
- 虚脱感
- 意識障害
- けいれん
- 手足の運動障害
- 高体温
- 肝機能異常
- 腎機能障害
- 血液凝固障害
【熱中症Ⅰ度】
【熱中症Ⅱ度】
【熱中症Ⅲ度】※熱中症Ⅱ度の症状に加えて起こります
ほかにも、脱水が原因となる病気に脳梗塞があります。夏の発生件数が多く、水分不足によって血管が詰まりやすくなって脳梗塞が起こると考えられます。特に途中で水分補給のできない就寝中に起こりやすいため、寝る前は大量の飲酒を避け、コップ1杯のお水を飲んでから寝ることを習慣づけるようにしましょう。※1
水分不足になりやすい3つの要因
環境
水分不足になりやすい要因のひとつに、環境があります。日本には四季があり、それぞれの季節で注意すべきポイントが変わるので、暑い夏だけ気をつければ良いというものではありません。
特に以下のような気象条件や環境では水分不足に気をつけましょう。
- 気温が高い日や場所
- 湿度が高い日や場所
- 風が弱い、風通しが悪い
- 日差しが強い、直射日光が当たる
- 閉めきった室内
- エアコンのない室内
- 急に暑くなった日
- 熱波の到来
熱中症による死亡者数は、気温が30℃を越えると増加する傾向にあります。特に35℃を越える予報が出ている日は、原則的に運動は中止して外出を避け、涼しい室内で過ごすようにしましょう。もちろん、こまめに水分補給をすることが大切です。※2
からだ
身体的に水分不足になりやすい要因もあります。身体には体重の約50~80%の水分が含まれています。※3
しかし、加齢とともに水分量も減少してしまうため、高齢者は水分不足になりやすいと言えます。からだが未発達で、のどの渇きを自分で訴えられない乳幼児にも注意が必要です。また、脂肪の水分含有量は少ないため、男性よりも脂肪量の多い女性や肥満の方も、水分不足になりやすいといえます。
下痢や発熱の時も脱水になりやすいため、症状のある間はお水だけでなく電解質を補給することをおすすめします。さらに二日酔いや寝不足等の体調不良でも脱水を起こしやすいため、無理をせずに水分を多めに摂ってゆっくり過ごしましょう。※2
行動
激しい筋肉運動や日頃しない運動をすると、大量の汗をかき水分不足になります。運動をする際は、いつでもすぐにお水が飲めるように準備をしておきましょう。また、長時間の屋外での作業をおこなうときも、日影や涼しい場所での休憩をとり、水分を補うことを忘れずに。
普段の生活や家の中でも、お風呂や就寝中には汗をかき、水分補給ができない状況になります。お風呂の前後、就寝前と起床後には水分補給を心がけるようにしましょう。※2
こんな時にも要注意!
近年はコロナ禍によってマスクをつけたまま過ごすことが増えています。マスクをしたまま歩いたり運動したりすると、のどの渇きに気づきにくく、水分補給もしにくいため、お水を飲むタイミングを逃してしまいがちです。マスクをしているときにも、こまめにお水を飲むようにしてください。※4
健康や美容のためにサウナやホットヨガに通う方も増えていますが、高温多湿の環境下では大量に汗をかくため、身体に大きな負荷がかかることがあります。 特にホットヨガは、室温が約40℃、湿度が約65%という環境で運動をおこなうため、めまいやのぼせ、頭痛、吐き気といった症状が出ることがあります。レッスン中は常に体調に気を配り、意識して水分補給をすることが大切です。気分が悪くなったときには無理をせず、涼しいところで休憩する等してください。※5
水分不足を予防するポイント
水分不足を防ぐためには、のどが渇いていなくても水分補給の習慣をつけることです。目安は1時間ごとにコップ1杯。1日あたり合計1.2Lを飲むように心がけましょう。特に、お風呂の前と後、寝る前、起きた直後にはコップ1杯のお水を飲むことが大切です。
夏場は涼しい服装で、帽子や日傘で暑さを避ける工夫をしましょう。長い時間外にいる場合は、お水を持ち歩きこまめに水分補給します。少しでも体調が悪いと感じたら、エアコンの効いた涼しい場所へ移動して休憩してください。室内に行けない場合は、日陰に入り団扇等で風を送ると涼しくなります。
また熱中症の半数以上が自宅で起きることから、夏はエアコンを積極的に使うことをおすすめします。暑いと感じていなくても室内を30℃以下に保ち、エアコン使用中も定期的に換気するようにしましょう。エアコンの電源は入れたまま、窓とドアの2か所を開けたり、扇風機や換気扇を併用したりするとしっかりと換気できます。
水分不足の予防対策とともに、日頃から健康的な生活を心がけ、適度な運動によって体調管理をすることが大切です。※3
まとめ
いつもの頭痛の原因が、水分不足という場合もあります。水分不足は、頭痛だけでなく様々な症状を引き起こす要因となりますので、日頃から気をつけましょう。水分不足になりやすいのは、「環境・からだ・行動」の3つの要因です。ご紹介した要因に当てはまる際には、特に水分不足に気をつけてください。
また、コロナ禍でのマスク着用や、流行りのホットヨガ等、健康や美容のためにおこなっていることが水分不足を招くこともあります。普段からのどが渇く前の水分補給と、1時間にコップ1杯のお水を飲むように心がけましょう。
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参考文献
- ※1 熱中症環境保健マニュアル2014(環境省)
- ※2 熱中症の基礎知識(環境省)
- ※3 熱中症を防ぐためには(環境省)
- ※4 「新しい生活様式」を健康に!(環境省)
- ※5 「ホットヨガ」によるめまい、のぼせ、吐き気、頭痛に注意!(独立行政法人国民生活センター)
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