アルカリイオン水ってなに？その効果とは？

よく耳にするアルカリイオン水ですが、どのようなお水なのかを知っている方は、少ないのではないでしょうか。なんとなく身体に良さそうだというイメージがあるものの、具体的にどのような効果やメリットがあるかを知らずに飲むことは不安なものです。

今回は、アルカリイオン水の基本情報や効果、飲み方の注意点等を紹介します。アルカリイオン水に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

1.アルカリイオン水とは
1-1.アルカリイオン水の定義
1-2.アルカリイオン水の歴史
1-3.天然水との違い
2.アルカリイオン水の効果
2-1.飲用効果
3.アルカリイオン水の飲み方
3-1.始めはコップ1杯から
3-2.薬を飲む際には注意
4.プレミアムウォーターのお水
4-1.からだにやさしい天然水

アルカリイオン水とは

アルカリイオン水の定義

そもそもアルカリイオン水とはなんでしょうか。
アルカリイオン水（還元水）とは、アルカリイオン整水器で生成されたpHが9～10のお水のことを指します。※1

科学的に慢性的な下痢や消化不良、胃酸の制御、胃腸内の異常発酵等の症状改善に有効とされていて、2005年に、厚生労働省はアルカリイオン整水器の使用目的を「胃腸症状改善のための飲用アルカリ性電解水の生成」と定めました。

厚生労働省は、第三者機関として「アルカリイオン整水器検討委員会」を組織し、アルカリイオン水の安全性や有効性に関する検証を5年間にわたって実施しています。

結果として「アルカリイオン水は軽度の胃腸症状の改善に有効」との結論を示しました。現在では、アルカリイオン水はペットボトル等で一般的に販売されており、気軽に手にすることができるようになっています。

アルカリイオン水の歴史

アルカリイオン水の研究が開始されたのは1931年頃からで、家庭用医療用具として胃腸に対する効果が承認されたのは1965年でした。

アルカリイオン水をよく目にするようになったのは近年ですが、研究自体は昭和初期からおこなわれていました。 1931年頃にアルカリイオン水の研究を始めたのは諏訪方季氏です。医学者でしたが、後に「シンノオル電機機器」を開発したことから、シンノオル電気医学者とも呼ばれています。このシンノオルとは現在のアルカリイオン水のことです。

「アルカリイオン水」という名称が使われ始めたのは、1979年に水道蛇口に直結してアルカリイオン水を生成できる「連続式電解水生成器」が承認されたころです。 1992年にテレビで紹介されたことがきっかけで、急速にアルカリイオン水の認知度があがり、2005年に薬事法が改正された際には、家庭用の管理医療機器として位置付けられています。

天然水との違い

アルカリイオン水と天然水には違いがあります。
アルカリイオン水はアルカリイオン整水器で作られたお水です。対して、天然水は特定の採水地のお水を沈殿やろ過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理をしていないお水（ナチュラルウォーター）、またはナチュラルウォーターのうち、地中でミネラル成分が溶解した地下水を原水とし、処理方法等で一定の基準を満たしたお水だけが（ナチュラルミネラルウォーター）の2種類を指します。※2

アルカリイオン水は水道水等を加工したお水であり、天然水は天然水源のお水と認識すれば分かりやすいです。

お水の成分を電気分解し、生成されたpH9～10の弱アルカリ性の電解水がアルカリイオン水なのです。必要に応じて、お水に電気が流れやすくさせるために、カルシウム剤を入れる場合がありますが、これは食物添加物として認可されている安全なものです。※3

アルカリイオン水が生成される仕組みを解説するのは難しいのですが、簡略化すると次のようになります。アルカリイオン整水器の内部には、電解槽と呼ばれる部品があります。電解槽は陽極（プラス極）と陰極（マイナス極）2つに分けられています。

ここにカルシウムイオンを含むお水を流し、電流を流すと、水分子は分解されて、プラスイオンとマイナスイオンを帯びた分子が陽極と陰極に引き寄せられます。このうちマイナスイオンを帯びた方はアルカリ性を示すので、アルカリイオン水といいます。※3

アルカリイオン水の効果

胃腸症状の改善効果については、臨床試験で確認されている試験成績に基づいています。

飲用効果

アルカリイオン整水器は、国から正式認証された医療機器として「貯槽式電解水生成器」や「連続式電解水生成器」とされており、使用目的についても「胃腸症状改善のための飲用アルカリ性電解水の生成。一般家庭で使用すること。」と定められています。※4

つまり、アルカリイオン水は、慢性下痢、消化不良、胃腸内異常発酵、制酸、胃酸過多、便秘といった胃腸症状改善の可能性があるということです。アルカリイオン水を飲むことで、胃もたれや胃の不快感をやわらげ、胃腸の働きを助けお通じが良好になるとされています。

アルカリイオン水がどのような要因で、胃腸症状を改善するのかは、明確に解明されているわけではありません。現段階では、水素イオンやカルシウム等が、複合的に効果をおよぼすと考えられています。
数年前からは、アルカリイオン整水器検討委員会のメンバーを中心に、研究班が組織されています。そこでは水素が、有力な要因ではないかとクローズアップされていますが、現在のところ、信頼性が高い科学的根拠としては認められていません。※5

アルカリイオン水の飲み方

始めはコップ1杯から

アルカリイオン水は、医療的な効果が厚生労働省から認められているため、飲み方にも注意点があります。体質や体調等によっては身体に合わないこともありますので初めて飲む場合は、一般的なアルカリイオン水のpHであるpH9～10では飲まないようにしてください。
整水器のpHを低めに設定（pH8～9）し、できたてをコップ1杯から始めます。慣れてきたら、少しずつpHを高めたり、飲む量を増やしたりしていくことがポイントです。

薬を飲む際には注意

また、薬をアルカリイオン水で飲む場合には注意が必要です。アルカリイオン水と医薬品の併飲については、影響が確認できていないため、避けた方が無難です。

通院中の方や身体に異常を感じている方は、アルカリ飲料水の飲用を控えて、医師に相談してから飲むようにしてください。胃腸の症状は原因が多様にあるため、医師に判断を委ねた方が安心です。

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