お水の賞味期限とは？お水って腐るの？保存方法について解説！
飲みかけのペットボトルやくみ置きした水道水を保存するとき、「いつまで安全に飲めるのかな」と気になる方は多いのではないでしょうか。腐った飲食物を口にしてしまうと健康に悪い影響が出てしまうため、お水が腐るのであれば気をつけたいですよね。
この記事では、そもそもお水が腐るのかどうかを解説しつつ、お水の賞味期限や保存方法について紹介します。お水の鮮度が気になるときや災害に備えて備蓄したいときに、ぜひ役立ててください。
目次
お水って腐るの？腐らないの？
蛇口から出てくる水道水や開封してすぐペットボトルのお水であれば、腐っているかどうかを心配する必要はありません。一方で屋外に放置されていたり、汲み置きして時間が経っていたりするお水は、においや濁りが気になることがあります。
まずは、食べ物や飲み物を放置するとなぜ腐るのかを知っておきましょう。そのうえで、お水が腐るものなのかどうなのかを解説します。
お水は本来腐らない
物が「腐る」とは、タンパク質を含む有機物が細菌によって分解され、変質することを指します。食べ物が腐って味が変わったり、糸を引いてしまったりするのは、温度や湿度の影響で細菌が繁殖し、分解や変質してしまうためです。
お水そのものは無機物のため、しっかり密閉し、不純物が混ざらない状態であれば、腐ることはありません。
お水が腐るとはどういうこと？
一般的によく言われている「お水が腐る」状態になってしまうのは、お水の入ったペットボトルやコップ等の容器に不純物や細菌が混ざりこんでしまうからです。
市販のペットボトルに入ったお水は、不純物や雑菌の混入を防ぐために殺菌処理してから出荷しています。そのため、未開封のお水が腐る心配はありません。しかし、開封済みのペットボトルには、不純物や細菌が混入してしまう可能性があります。
一度ペットボトルのキャップを開封したら、お水が変質してしまう前になるべく早めに飲み切るようにしましょう。
お水が腐っているか見分け方
お水が腐っているかをチェックする際は、まずニオイをかいでみましょう。お水そのものにニオイはありませんが、細菌が混入していると、生臭かったりカビ臭かったりすることがあります。水道水の場合は、消毒に使う塩素や、塩素と水中のアンモニアが反応して起こる特有のニオイ、いわゆる「カルキ臭」がすることがあります。
また、お水は基本的に濁度が1度以下の透明なものですが、異物が混入していると濁って見えることがあります。お水が腐っていないかは、においと濁りでチェックするといいでしょう。
腐ったお水を飲むと感染症の恐れがある
お水を介して感染するものとして、コレラ菌やチフス菌、腸管出血性大腸菌感染症(O157)等の細菌のほか、ノロウイルス、ロタウイルス等のウイルスがあるといわれています。ほかにも様々な感染症の危険性があるので、開封済みや汲み置きのお水の保存には気をつけなければなりません。
水道水を汲み置きする際の保存期間や保存方法については後述しますが、水道水や開封後のペットボトルは早めに飲み終え、保存期限が過ぎたら掃除で活用する等、飲用以外で利用してください。
うっかり腐ったお水を飲んでしまった場合は、きれいなお水を飲んで体内から出すようにしましょう。体調不良に気づいたら早めに医療機関を受診してください。
お水の賞味期限について
市販のペットボトルには「賞味期限」が記載されています。賞味期限とはお水に賞味期限が設けられている理由を解説します。
賞味期限と消費期限
「賞味期限」とは、その食品をおいしく食べたり飲んだりできる期限のことです。ペットボトル入りのお水をはじめ、カップ麺や缶詰、スナック菓子等、比較的長く品質の保持ができるものに表示されています。ウォーターサーバーのお水ボトルも、比較的長く品質が保持できるものとして賞味期限が表示されています。賞味期限は、過ぎたらただちに食べられなくなるというものではありません。
一方で「消費期限」は、その期限を過ぎたときは食べないほうがよい期限のことです。お弁当やサンドウィッチ、調理済みのお惣菜等、比較的劣化の早い食品に表示されています。※1
ペットボトルのお水の賞味期限
ペットボトルのお水の賞味期限は商品によって異なり、通常のミネラルウォーターであれば2～3年程度です。その一方で、備蓄を目的とした長期保存向けのお水の場合、5～15年保存できるものが販売されています。
このように商品によって保存年数が異なるものの、ボトリングされているお水の鮮度や品質そのものが違っているというわけではありません。ペットボトルのお水の賞味期限は、お水の品質ではなく、「500mL」「1L」等と表記されている容量をキープできるかどうかによって変わってきます。
ペットボトルの素材に使われているポリエチレンテレフタレート（PET）にはわずかに気体透過する性質があり、お水が蒸発することで少しずつ容量が減ってしまうのです。
つまり、ペットボトルのお水に関しては、賞味期限が切れたら飲めなくなるというものではなく、未開封の状態で保存されているのであれば、口にしても問題ありません。
お水に賞味期限があるのはなぜ？
ペットボトルに入っているミネラルウォーターの賞味期限は、「お水をおいしく安全に飲める賞味期限」ではありません。あくまでも「表示されている容量が確保できる期限」です。
ペットボトルに入った飲料水は、中身が少しずつ蒸発してしまうことで、やがて内容量が表示よりも少なくなってしまいます。表示容量と実際の容量が違ってくると、計量法違反となることから、お水には賞味期限が表示されているのです。※2
ただし、変わってしまうのはあくまでも量であり、お水そのものの品質ではありません。
ウォーターサーバーのお水の賞味期限
ウォーターサーバーにセットするためのお水ボトルは、比較的長く品質が保持できるものとして賞味期限が表示されています。
具体的な期限はメーカーによって違うものの、おおむね3～6か月の間保存できます。プレミアムウォーターが提供しているお水ボトルの賞味期限は、未開封の状態で製造日から6か月です。できるだけお水が空気に触れないようにすることで、長期の保存を可能にしました。
保存期間が長いため、普段そのまま飲んだり、料理に使用したりするだけでなく、備蓄水としても便利です。
開封後のお水
1度ふたを開けたペットボトルは、できるだけ早めに飲むことが推奨されています。これは空気に触れることで、目に見えないほこりや雑菌が入り込んでしまう可能性があるからです。具体的に「開封後から○時間」と決まっているわけではありませんが、冷蔵庫に保存しつつ2～3日を目安に飲み切りましょう。
特にペットボトルに直接口をつけて飲んだときは、より雑菌が繁殖しやすくなるため注意が必要です。ペットボトル飲料の需要が高まる夏場は、高温多湿という雑菌が好む条件が揃っているため、開封後は数時間で飲み切りましょう。雑菌の繁殖を抑えたいときは、コップに移してから飲むようにしてください。
賞味期限切れのお水について
市販されているお水の賞味期限は、それほど短くはありません。とはいえ保管しているうちに賞味期限が切れてしまったときは、どうすればいいのか迷いますよね。賞味期限が切れたお水の取り扱いについて解説します。
賞味期限切れのお水は飲んでも平気？
「万が一の災害に備えてペットボトルのお水を購入したものの、使わないうちに10年経ってしまった。今さら飲んで大丈夫なの？」と気になっている方は多いのではないでしょうか。
備蓄用として販売されている保存水の場合、未開封であればお水そのものが劣化することはなく、1年前のものでも10年前のものでも飲むことができます。
ただし、保存するときには、品質に影響を及ぼさないためにも、直射日光が当たる場所や匂いの強いものの近くを避けるようにしましょう。紫外線や外気温の変化からお水を守るためにも、段ボールに入れたまま保管します。
さらに飲む前には念のため、お水のニオイや色をチェックしてください。
賞味期限切れでも捨てないで
備蓄用の保存水は、未開封の状態であれば半永久的に腐ることがなく、たとえ賞味期限が切れてしまっても問題ありません。「お水は賞味期限が切れていても大丈夫」という知識があれば、災害で断水が起こったときにも、長期間にわたって保管してあるお水を役立てられますよね。
賞味期限切れがどうしても気になるときは、手洗いや掃除、洗濯、植物の水やり等、生活用水として活用して無駄にしないようにしましょう。
お水の保存方法について
災害に備えて水道水を汲み置きする場合は、常温で3日間、冷蔵庫に保存する際は10日間保存できます。この場合はまず、しっかりと密閉できる清潔な容器を用意し、お水が空気に触れないよう、容器が満杯になるまで注いでください。
そのうえでふたを閉め、常温の場合は直射日光を避け、できるだけ涼しい場所で保管しましょう。保管できる期限が過ぎたら飲料水としては使用せず、掃除や洗濯、水まき等に利用しましょう。※3
このときに汲み置きするお水は、消毒目的の塩素が入っている水道水のほうが保存に向いています。1度煮沸したお水や浄水等は使わないようにしましょう。
ウォーターサーバーは備蓄水にも役立つ！
災害時に向けてお水を備蓄する際は、1人1日3ℓ、最低3日分から1週間分をストックしておくことが望ましいとされています。
とはいえ、それだけの量の備蓄水をまとめて購入し、自宅で保管しておくのは大変ですよね。そんなときは、ウォーターサーバーを導入して交換用のお水ボトルを常に複数本持っておく「ローリングストック」を活用して備蓄するのがおすすめです。
普段使うものを少し多めに購入しておき、使った分を補充していくローリングストックは日常生活に取り入れやすい方法です。賞味期限が近くなったお水ボトルから使っていくことで、常に余裕を持った備蓄がおこなえます。
ウォーターサーバーは停電したときも使える機種があるほか、プレミアムウォーターではお水ボトルをセットするだけで使える非常用キットを用意しています。災害対策の一環として導入を検討してみてください。
おいしくて安全なお水を飲もう
お水は未開封の状態であれば腐ることがなく、賞味期限が過ぎてしまっても飲料水や生活用水として活用できます。ただし、開封後は長持ちしないので、なるべく早めに飲んだり使ったりするようにしましょう。
プレミアムウォーターでは、採水地からこだわったおいしくて安全なお水をお届けしています。ウォーターサーバーは日常生活を豊かにするだけでなく、災害時の備えとしても役立つアイテムです。ぜひ導入を検討してみてください。
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参考文献
- ※1 食品の期限表示について（農林水産省・厚生労働省）
- ※2 地震発生時等の防災備蓄用の水として、5年保存や7年保存、15年保存などの長期保存水が販売されていますが、これは通常販売されているペットボトル容器のミネラルウォーターとはどのように違うのですか。（農林水産省）
- ※3 水道水、意外と保存が可能です（警視庁）
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