水分不足による「脱水症」の症状とは?セルフチェックや対策法を紹介
夏のイメージがある脱水症ですが、実はほかの季節でも気づかないうちになりやすいことをご存知ですか?大量の汗やのどの渇きで自覚しやすい夏とは違い、気づきにくい冬にも脱水症が多いのです。
この記事では、脱水症のセルフチェックや症状、原因について解説します。水分補給は美容や健康のためにも大切なので、季節を問わず意識するようにしましょう。
目次
これって脱水症?セルフチェック
脱水症は水分が不足したときに起こる様々な症状のことですが、具体的にどのような症状があるのでしょうか。「これって、もしかして脱水症?」と思ったら、以下の項目でチェックしてみてください。
- 唇や皮膚が乾燥してカサカサしている
- 頭がぼーっとする
- のどが渇く
- 集中力がなくなっている
- 立ちくらみがする
- 大量に汗をかく
これらの兆候が複数個該当する場合は、脱水症の可能性があります。すぐにお水を補給して休みましょう。
これらの兆候は本人や周囲が気づければよいのですが、特に小さな子どもや、のどの渇きを感じにくい高齢者は、気づかないうちに脱水症を起こすことがあります。
季節を問わずお水はこまめに飲むようにし、周囲が小さな変化も見逃さないように気をつけてあげましょう。※1
脱水症になるとこんな症状が
脱水症は段階によって症状が異なります。脱水症の段階は大きく分けて4つあります。それぞれに起こる症状に対し、適切な対処をしなければ、最悪の場合、命に関わることもあるため正しく知っておきましょう。
【かくれ脱水】
- のどが渇く
- 汗をたくさんかく
- 集中力が低下する
- 唇がカサカサする 等
【軽度の脱水】
- 頭痛
- 微熱
- 倦怠感
- 立ちくらみ
- 食欲がない 等
【中等度の脱水】
- 嘔吐
- めまい
- 乏尿
- 手足のしびれ 等
【重度の脱水】
- 血圧低下
- 脱力
- 意識障害
- 頻脈
- 臓器不全 等
重度の脱水症になると、血液中の水分量が減り、血液がドロドロになってしまうため、命に関わる可能性も出てきます。特に小さな子どもや高齢者は、周囲の方が注意深く観察することが大切です。
「なんとなく元気がない」、「ぐったりして反応が鈍い」等は脱水症を起こしている可能性が高いため、速やかに対処しましょう。ただし水分不足だからといって、急に大量のお水を与えるのは避け、ゆっくりと少量ずつ水分を摂らせるようにしてください。※1
また、大量の発汗や嘔吐等で水分だけでなく、電解質(イオン)を失っている場合もあります。水分と一緒に電解質も補給することを忘れないようにしましょう。緊急時の処置として、コンビニ等で販売しているスポーツドリンク等のイオン飲料で代用しても大丈夫です。※2
脱水症の原因
脱水症は何が原因で起こるのでしょうか?
脱水症の原因と、注意すべき状況を紹介します。
原因はシンプルに「水分不足」
脱水症の原因は、以下のように単純明快です。
- 水分摂取量が少ない
- 水分喪失量が多い
上記2つが同時に発生する
身体の水分が足りていない状態は危険なので、できる限りのどが渇いたと感じる前にお水等を飲むようにしましょう。コーヒーや緑茶、紅茶等は利尿作用があるカフェインが含まれているため、水分を補うのには向きません。ミネラルウォーター等で水分を補給しましょう。
特に高齢者になると、のどの渇きを感じにくくなる上に、基礎代謝量が少なくなることにより、体内で作られる水分が減少します。すると筋肉や皮下組織等に備蓄できる水分の量も少なくなるので、高温時にたやすく脱水症を起こしやすくなります。常にお水を側に置いて、いつでも飲めるようにしておくことをおすすめします。 赤ちゃんや小さな子どもも、自分ではのどの渇きがわからないので、周囲の人が注意してあげることが大切です。
また大量に汗をかく、トイレに頻繁に行く等、多くの水分が身体から出ている時も脱水症が生じやすくなります。ひどい下痢や嘔吐が続く場合も要注意です。忘れないように水分補給をしてください。※2
こんな時は特に注意!
人間の身体は「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」によって、汗以外にも皮膚や呼気から水分を失っています。不感蒸泄とは、皮膚や呼吸で体内から出ていく水分のことです。
その量は、常温安静時において皮膚から約600mℓ、呼気から約300mℓ、合わせて1日約900mℓと言われており、運動や気温上昇、発熱等でさらに増加します。※3
この「不感蒸泄」を考えると、日常の様々な場面で脱水症に対する注意が必要になります。特に気をつけたいのは以下のような場合です。※1
- 冬の空気が乾燥しているとき
- 暖房を使っているとき
- 身体の冷えを気にして水分を控えているとき
- トイレが近いので水分を控えているとき
- 高熱で不感蒸泄が増えているとき
- 下痢や嘔吐で水分が失われているとき
このように日常的に脱水症になる可能性があることを知っておきましょう。
そもそも水分は体内でどのように働いている?
健康な身体を維持するためには水分が不可欠ですが、そもそも水分は身体の中でどのような役割を果たしているのでしょうか。
人間の体液(水分)は約60%ですが、その成り立ちは海水の塩分濃度に近いと言われています。細胞を囲んでいる細胞外液は、細胞の生命活動ができるように、電解質、浸透圧、pH、温度、血圧、血糖等が常に同じになるよう保たれています。
さらに体内の水分には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、リン等の電解質が溶けており、血液や細胞に含まれます。
口から入った水分は、胃、腸を通って毛細血管に吸収され、血液となります。血液は全身の血管をめぐることで細胞に酸素や栄養素を運び、代わりに老廃物を受け取って、腎臓でろ過し尿として体外へ排出しています。
水分をしっかり補給することで、身体中に酸素や栄養が行きわたり、脳にも酸素が十分に届けられます。頭がスッキリするだけでなく、肌の潤いを保つためにも水分は必要不可欠です。
このように水分は体内の循環に欠かせない役割を果たしていますので、健康や美容のためにもお水を飲む習慣を身につけることをおすすめします。
では、どのくらいの水分を飲めばよいのでしょうか。
水分摂取の目安量は1日約2500mℓです。そのうち1500mℓを飲料水から、700mℓを食物から得るのが望ましいとされています。残りの300mℓは代謝によって体内で作られる水分で補うことができます。
特に高齢者は体内の水分量が50%程度まで減少しているため、身体の外から水分補給することが大切です。※4
脱水症を予防するには
脱水症の予防策の基本は、こまめな水分補給です。その際、利尿作用のあるカフェインを含む飲料やアルコールではなく、お水や白湯を摂るようにしましょう。また、スポーツドリンクには電解質が含まれるため多量の発汗があった場合や発熱時におすすめしますが、糖分が多く入っていることも忘れないよう注意しましょう。
食事の際には、味噌汁やスープ等、水分の多い一品をメニューに加えるのがおすすめです。デザートにフルーツを選ぶと、水分が多く摂れます。
また、室内の湿度にも気をつけると、身体の表面から失う水分量を減らすことができます。特に冬は空気が乾燥し、暖房によってさらに水分を奪われますので、加湿器等で湿度を50〜70%に保ちましょう。加湿器がない場合は、簡易ではありますが洗濯物を部屋に干すことでも乾燥を防げます。
特に気をつけたいのが、起床時と入浴後の水分補給です。寝ている時や入浴では想像している以上に汗をかいています。夜中のトイレが嫌だからと就寝前の水分を控える方も多いですが、就寝前と起床時はコップ1杯のお水か白湯を飲みましょう。 入浴の場合も、前後にお水か白湯を飲むことをおすすめします。
水分補給のポイントは「こまめに・ゆっくり」補給すること。特に心臓や腎臓に疾患がある方や、高齢者は1度にたくさんの水分をとらないように注意してください。
1日を通して、少しずつ1200~1500mℓの水分を摂るように心がけましょう。※1 ※2
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参考文献
- ※1 かくれ脱水 ~今話題の健康ワード!~(日本成人病予防協会)
- ※2 脱水症(健康長寿ネット/公益財団法人 長寿科学振興財団)
- ※3 不感蒸泄(日本救急医学会)
- ※4 体液のしくみとはたらき(大学病院医療情報ネットワーク研究センター)
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