お吸い物の作り方!簡単にできる人気レシピ

和食に欠かせないお吸い物。かつお節や昆布等でとった繊細なだし汁と、季節の食材を組み合わせた上品な味わいが、日本の食を豊かにしてくれます。古くから祝い事や行事でも親しまれ、季節感を添える一品としても意義があります。その起源は奈良時代まで遡るといわれ、歴史とともに様々なシーンで提供されてきました。
この記事では素材の風味を最大限に引き出しながら、簡単にできるレシピを紹介します。普段の食卓にも取り入れやすいので、ぜひ作ってみましょう。
目次
基本の作り方

お吸い物は、だし汁と具材を準備すれば簡単に作ることができますので、「もう一品加えたい」ときにも重宝します。まずは基本の作り方を押さえておきましょう。
具材を用意
具材を準備するときには、「主役」「青み」「吸い口」の3つを念頭に置くと、組合せやすくなります。以下に代表的な具材の例をあげますので、参考にしてみてください。
● 主役:豆腐、サトイモ、白玉だんご、鶏だんご、だし巻き卵、しんじょう等
● 青み:三つ葉、水菜、せり、絹さや、ホウレン草等の季節の野菜
● 吸い口:春の木の芽、夏の青柚子、秋・冬の黄柚子等
だし汁を作る
和食の要ともいえる「だし」。だしとは、かつお節や昆布等を煮出した汁のことをいいます。「煮出し汁」を略して「出し汁」や「にだし」と呼ばれることもあります。※1
最近は粉末状のものやパック状のもの等、簡単でおいしいだしが市販されていますが、まずは自分で煮出してだしをとってみましょう。お吸い物だけでなく、味噌汁や煮物料理等のベースにもなります。
だしは、お水やお湯によって魚介類や野菜から「うま味成分」を抽出しますが、材料となるものは大きく2つに分けられます。
● 魚介等……かつお節、あご、鮪節、煮干し、魚の内臓、あら(頭や骨)等
● 魚介類を使わないもの……昆布、干ししいたけ、大豆、かんぴょう等 ※2
かつお節を使う場合は、煮出しすぎるとクセや雑味が出てしまいます。そのため、かつお節を入れて1〜2分程度で早目に濾す(こす)のがポイントです。時間がない場合は、市販の顆粒だし等を活用しましょう。
鍋で温め、盛り付ける
だし汁に塩、醤油で味付けをし、温まりにくい具材から先に鍋に入れて沸騰する直前まで温めます。具材をぐつぐつと煮立てないのがおいしいお吸い物を作るコツです。途中で味見をして、薄いようなら塩を足しましょう。塩気が強ければだしや酒、お水を加えて味を調えます。
盛り付ける際は、先にお椀に具材を盛り付けた後に、熱々のだし汁を注ぐときれいに仕上がります。青みは最後にのせましょう。
簡単・おいしい!お吸い物レシピ

旬の具材や好みに合わせてアレンジできるのもお吸い物の魅力です。アイデア次第でメニューの幅も広がります。ここではレシピの一例を紹介するので、ぜひ作ってみてください。
豆腐と水菜のお吸い物
【具材】(2人分)
・絹豆腐:1/3丁(100g)
・水菜 :50g
【だし汁】
・だし :400cc
・酒 :小さじ1
・醤油 :小さじ1
・塩 :小さじ1/4
【作り方】
①豆腐は1㎝角に切り、水菜は根元を切り落として3㎝幅に切ります。
②鍋にだしと調味料を入れて温めます。
③豆腐を加えて沸騰直前に水菜を加え、さっと混ぜます。
水菜の色を良くするために、火を通しすぎないのがポイントです。さっぱりとしているので、こってり系の料理にも合います。
たっぷりきのこのお吸い物
【材料】(4人分)
・しいたけ:3個
・しめじ :1パック(300g)
・まいたけ:1パック(100g)
・えのき :1袋(100g)
・長ねぎ :1/2本(80g)
【だし汁】
・だし :600cc
・酒 :大さじ1
・みりん:大さじ1
・醤油 :大さじ1
・塩 :小さじ1/4
【作り方】
①しいたけは軸とかさに分け、それぞれ薄切りにします。しめじは根元を切り落としてほぐします。まいたけは一口大にさきます。えのきは石づきを切り落とし、半分の長さに切ってほぐします。ねぎは青い部分は小口切り、白い部分は斜め薄切りにします。
②鍋にだしと調味料を入れて中火で煮立たせ、材料を入れます。
③再び煮立ったらフタをして、弱火で5分ほど煮ます。
④お椀に盛り、小口切りにしたねぎをのせます。
きのこ類からもだしが出るので、うま味が増しておいしいお吸い物です。きのこ類は、ほかのものでも問題ありません。青みもねぎの代わりに三つ葉等、家庭にあるものを使いましょう。
かき玉すまし汁

【材料】(2人分)
・卵 :1個
・三つ葉 :適量
【だし汁】
・だし :400cc
・薄口醤油 :小さじ1
・水溶き片栗粉:大さじ1
・塩 :ひとつまみ
【作り方】
①三つ葉の根元を切り落とし、耐熱ボウルに入れてラップをふんわりかけ、600wの電子レンジで30秒ほど加熱します。しんなりすればOK。粗熱を取り、半分に折って結びます。
②ボウルに卵を割り入れ、溶きほぐします。
③鍋にだしを入れて熱し、沸騰してきたら調味料を加えてよく混ぜ、水溶き片栗粉をまわし入れます。
④とろみがついたら、溶いた卵をまわし入れ、軽く混ぜます。卵に火が入ったら火を止めます。
⑤お椀に盛り付け、結んだ三つ葉をのせます。
水溶き片栗粉は、片栗粉:お水=1:2となるように作ります。お好みでとろみなしでもおいしく食べられます。
肉吸い

【材料】(2人分)
・牛こま切れ :100g
・細ねぎ :2本
・酒 :大さじ2
【だし汁】
・だし :500cc
・白だし(薄口醤油):大さじ2
・みりん :大さじ1
・塩 :ひとつまみ
【作り方】
①細ねぎは根元を切り落として斜め薄切りにします。牛肉は1.5㎝ほどの幅に切ります。
②鍋にたっぷりのお湯を沸かし、酒大さじ1を加えて牛肉を入れます。肉の色が変わるまで茹でてザル等にあげ、水気を切ります。
③②の鍋をさっと水洗いして牛肉を戻し入れ、だしと酒大さじ1を加えて中火で熱します。煮立ったらフタをして弱火で7〜8分煮ます。
④ほかの調味料を加えて混ぜ、再び煮立ったら細ねぎを加えて混ぜます。
牛肉をお湯で茹でる際、アクが多い場合には、牛肉をザルにあげた時点でさっと水洗いすると、汁が濁らずきれいに仕上がります。
もちもちレンコンのお吸い物
【材料】(2人分)
・レンコン :1/4節(100g)
・貝割れ菜 :1/2パック(40g)
・すだちの輪切り:2枚
・片栗粉 :大さじ1
・ごま油 :少々
・塩 :少々
【だし汁】
・だし :200cc
・薄口醤油 :小さじ1/4
【作り方】
①レンコンはすりおろして片栗粉、塩を加えて練り混ぜます。4等分にして円盤型にまるめます。
②フランパンにごま油を熱し、①を並べて入れフタをします。2分ほど焼き色が付くまで焼いたら裏返して同様に焼き、ペーパータオル等に取り出します。
③鍋にだし汁を入れて火にかけ、沸騰してきたら調味料を加えてひと煮立ちさせます。
④お椀に焼いたレンコンを盛り、貝割れ菜とすだちをのせてから③を注ぎます。
レンコンは柔らかく崩れやすいので、スプーン等でフライパンに落として、ある程度火が通るまで触らないようにしましょう。焼き固まる前に箸で触ると、形が崩れてしまいます。
あさりのお吸い物

【材料】(2人前)
あさり :200g
三つ葉 :適量
【だし汁】
だし昆布 :3g
お水 :400cc
酒 :小さじ2
薄口醤油 :小さじ1
塩 :小さじ1/4
【作り方】
※あさりは海水と同程度の塩水につけて砂抜きをしておきます。
①あさりをよく洗い、だし昆布、お水と一緒に鍋に入れて弱火で加熱します。
②アクが浮いてきたら丁寧にすくい取ります。
③沸騰したらだし昆布を取り出し、アクが出ていればさらにすくいます。
④あさりが全部開いたら火を止め、酒、薄口醤油、塩を加えて味を調整します。
⑤お椀に盛り付けて、三つ葉を添えます。
あさりはお水から入れ、こまめにアクとりをすると透き通ったお吸い物になります。だし昆布を沸騰後すぐに取り除くのもおいしさのコツです。三つ葉がなければ小ねぎ等、家にあるもので代用しましょう。
いろいろなお吸い物を楽しもう

だしのうま味が具材を引き立てるお吸い物は、和食に欠かせない存在。季節や旬のもの、気分等に合わせて、だしの種類や具材をアレンジできるのも魅力です。いろいろ試して、自分だけの「逸品」をみつけてください。
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参考文献
- ※1 日本食って素晴らしい!(愛知県共済)
- ※2 11月24日は「和食」の日(和食文化国民会議)
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