乾燥には水分補給? お水は日常的にチビチビ飲むのが良い!
冬の乾燥時期は、お肌の乾燥に悩まされている方は多いのではないでしょうか。
乾燥肌は、原因を理解して正しく対策することが大切です。今回は、そんな乾燥対策として大切な水分補給について紹介していきます。
目次
水分補給を欠かすと乾燥する?
身体の水分不足で乾燥肌になってしまうと、肌はどのようになるのでしょうか。
水分不足によって引き起こされた乾燥肌は、ツッパリ感が続きます。さらに、肌本来のつや感やすべすべとした感じが失われたような見た目やさわり心地になってしまいます。
お肌のツッパリ感だけでなく、かゆみを伴う場合は、保湿クリーム等で対処する方は多いでしょう。ただし、これはあくまでも一時的な状態であり、水分不足が原因で起きている乾燥の根本の処置とは言い難いです。
もちろん、外から保湿していくことも大切なことです。しかし、身体の水分不足が原因の場合、水分補給をしっかりとおこなうことが一番手軽でありながら身体にも良い方法なのです。
水分不足による乾燥肌とは?
皮膚には角層と呼ばれる部分があるのをご存知でしょうか。皮膚の中でも最も外側にある層のことをいいます。
この角層は、刺激物質やアレルギー物質といった外的要因からお肌を守る「バリア機能」があり、まさにお肌の門番のような役目をしています。そして「乾燥肌」とは、この角層内の水分が不足しお肌が乾燥した状態のことをいいます。※1
一口に乾燥肌といっても、つっぱり感、かさつき、粉ふき、かゆみ等その症状は人によって様々です。特にかゆみを伴う症状は、イライラや不眠等の原因にもなり、生活の質を低下させる一因となりかねません。 また、しつこいかゆみは、皮脂欠乏性湿疹の原因になることもありますので、さらに注意が必要です。※1
乾燥肌の原因は?
皮膚の構造とその働き
さらに細かいお肌の構造について解説します。
私たちの皮膚は「三つのバリア」を使って水分を蒸発させないようにし、お肌を健やかに保っています。
この三つのバリアとは、皮脂がつくる「皮脂膜」、「天然保湿因子(NMF)」、 セラミド等からなる「角質細胞間脂質」という物質のことをいいます。※2
これら三つが、普段はバリアとしての役目をしており、紫外線等の外部刺激やアレルギー物質等からお肌を守ってくれています。さらにはお肌内部の水分が蒸発しないようにし、水分を蓄え、みずみずしさを保つ働きもしています。まさに健やかなお肌を保つ為にとても大事な物質といえます。
では、この「三つのバリア」が減少してしまうと私たちのお肌は一体どうなるのでしょうか?それが、まさに乾燥肌の原因となりえます。※3
原因1.皮脂量の低下
皮脂膜のもととなる皮脂の分泌量が低下すると、外部からの刺激がダイレクトに角質層に伝わりやすくなります。皮脂は皮脂腺から1日に1~2gほど分泌されるのですが、男性で30代、女性では20代に分泌量のピーク迎え、その後はどんどん減少していきます。
皮脂の分泌を促す働きをするのは男性ホルモンなのですが、このホルモンが少ない子どもや女性、高齢者は、その皮脂量も同時に少なくなってしまいます。また、血行不良等で新陳代謝が低下してしまうことも皮脂の分泌量を減少させる要因の一つとなっています。※2
原因2.天然保湿因子(NMF)量の低下
角質細胞内に存在するNMFとは尿素、アミノ酸類、乳酸、クエン酸塩等からなり、水分を抱え込む性質を持っています。
このNMFの働きのおかげで私たちの細胞内の水分量は一定に保たれています。しかしNMFは、日焼けや加齢、睡眠不足、ストレス等の影響を受けると低下してしまいます。つまり、お肌がお水を蓄えるパワーが減り、お肌の水分量も低下してしまうのです。※2
原因3.角質細胞間脂質の減少
セラミドを主体とする角質細胞間脂質の減少も乾燥肌を引き起こす大きな要因です。
角質細胞間脂質とは、細胞同士の隙間で水分を抱え込む大きな役割を果たしています。例えるならば、細胞と細胞をつなぎ合わせるセメントのようなものです。このセメントが少なくなれば、スカスカになってしまいます。つまり、角質細胞間脂質が減少すれば、お肌の保水機能は低下し、さらにはバリア機能も低下してしまうのです。※3
乾燥肌はどうして冬場に起こりやすい?
気温の低下
寒くなると皮脂と汗の分泌が低下し、さらに乾燥した空気によってお肌の水分はどんどん蒸発し、皮膚の乾燥が進んでしまいます。
皮脂分泌の不足
寒さによる血行不良がお肌の新陳代謝不良を招きます。その結果、皮脂分泌が低下し乾燥肌になりやすくなってしまいます。※4
お肌にとって冬は過酷な状況といえますので、いつも以上にケアを心がけたいですね。
どんな人が乾燥肌になりやすい?
乾燥肌というのは、空気が乾燥している冬だけに起こるというわけではありません。では、どんな方が乾燥肌になりやすいのでしょうか。こんな生活が当てはまる方は要注意です。
偏食や極端なダイエット
偏った栄養バランスの食事や極端なダイエットをおこなっている方は注意が必要です。大前提として、みずみずしいお肌に不可欠なのは十分な栄養です。
とりわけタンパク質・脂質・ビタミン・亜鉛等は、皮膚や保湿成分の大事な栄養となります。栄養の偏った食事をしていると、栄養が行き届かず、お肌の水分はどんどん失われることになってしまいます。※3
睡眠不足や疲労
睡眠不足や疲労が重なることで、身体にストレスがかかり、血行不良を招き、お肌の新陳代謝を妨げる要因となってしまいます。※3
入浴時の洗いすぎやこすりすぎ
洗うときは弱酸性のたっぷりの泡で、擦らず優しくがポイントです。お湯の温度はぬるめで、短時間の入浴がおすすめです。さらに、お風呂から上がって5分以内の保湿が効果的です。※2
水分を補給するには何を飲めばいい?
乾燥対策に良いもの
お肌を乾燥させないためには、白湯やお水での水分補給がおすすめです。 飲むものはなるべく温かいものにするようにしましょう。もちろん、冷水でも乾燥対策になります。
しかし、冷水を飲むと体温が低下してしまい、新陳代謝等の身体の働きが鈍ってしまう場合もあるため、冷水よりも白湯を飲むことをおすすめします。※5
ただの白湯だと飽きてしまう、飲みにくいという方には、はちみつを加えて甘みを足した白湯や、生姜を加えた生姜湯等もおすすめです。
自分の好みを見つけて、無理なく白湯を飲む習慣を作ることができたら良いですね。
乾燥対策に避けるべきもの
逆に、乾燥肌の時に飲んでしまうと良くないものもあります。それは、コーヒーや緑茶、紅茶等のタンニンという成分が多く含まれた飲み物です。
このタンニンは、亜鉛の吸収を阻害してしまう働きがあります。体内で亜鉛が不足してしまうと皮膚の健康維持ができなくなるため、乾燥肌対策の水分補給としては逆効果になってしまうのです。※6
また、コーヒーや紅茶等に含まれているカフェインには利尿作用があります。カフェインの過剰摂取はせっかく体内に取り込んだ水分を外に出してしまいますので、乾燥で悩んでいる方はカフェインが含まれている飲み物は控えた方が良いかもしれません。※7
同様にアルコールにも利尿作用があります。※7
特に日本人に馴染み深いビールは利尿作用が高く、身体に必要な体内水分量が排出されてしまうことが多いです。脱水を防ぐには、やはりアルコールを飲むことを控えるのが良いです。
お水はどれくらい飲めばいい?
では、乾燥対策を意識してどれくらいの白湯やお水を飲めばいいのでしょうか。
人間は通常の暮らしをしているだけで、毎日約2.5ℓのお水が必要です。その中で食事等から摂取する水分量を除くと、経口摂取で必要な水分量は約1~1.5ℓとされています。※5
ここで大切なのは、のどが渇いたから飲む、飲みたいときに飲むのではなく、のどが渇く前にこまめにお水を飲むことです。お水をチビチビこまめに飲むことで身体に吸収されやすくなります。一方で、お水を飲むといっても、たくさん飲めばよいというわけではないので注意が必要です。
一般的なコップは180~200mℓなので、1回につきコップ1杯を目安として、1日の飲料量(約1~1.5ℓ)を7~8回に分けて飲むのがおすすめです。特に「起床時」と「入浴後」に水分補給をおこなうように心がけましょう!※9
お水を飲まないとどうなる?
お水を飲まないことは、お肌が乾燥すること以外にも様々な弊害があらわれてきます。
- 肌荒れ
- むくみ
肌荒れの原因となる可能性があります。身体の水分量の約15%が肌細胞にあると言われています。この水分量が減ってしまうと、新しい細胞が生まれにくくなり、結果として肌荒れを起こしている可能性があるのです。※7
慢性脱水症になってしまっている方も肌荒れが起こってしまう可能性が高いです。また、身体の中のお水が滞ることは、血行不良をもたらします。
血行が悪くなると身体全体に栄養素が巡らなくなるため、肌荒れにつながっている可能性があります。体内の水分を常に循環させるためには、適度な運動やストレスを溜め込みすぎない等の手段とともに、十分な水分補給をおこなうことが重要になります。
特に女性が気になる身体のむくみも関係してきます。健康体であれば、不必要なお水は身体から自然と排出されますので、お水を摂取し過ぎたからと言ってむくんでしまうことはありません。
しかし、お水を飲むことでむくみが起きているのであれば、何かしらの身体の不調が起因している可能性があります。例えば、ストレスによって腎臓機能が低下していたり、塩分を取りすぎていたりすることが原因になっているかもしれません。これはお水のせいでむくんでいるのではなく、別の原因によってお水を飲むとむくんだように感じるのです。
むくみを感じたときは、お水を飲まないという選択を取るのではなく、日頃の生活を見直して改善を試みましょう。
気になるあの症状にもお水を飲む習慣が役立つ?
水分補給が花粉症を抑えてくれる?
花粉症は、植物花粉に対するアレルギー症状のひとつです。くしゃみや、鼻水、鼻づまり、目のかゆみの4大症状が一般的ですが、人によっては頭痛や嘔吐等を伴う重症の場合もあるようです。
残念ながら、花粉症は医療が発達した現代でも根本的な治療は難しいです。※7
不規則な生活をしたり、ストレスによって身体の抵抗力が弱まっていたり、体内のお水が滞り、老廃物と一緒に溜まっていたりすると、アレルギー症状がより強くなるともいわれています。
水分やミネラルを適切に摂り、生活習慣を改善し、抵抗力や免疫力を高めることで、多少でも症状を軽くする可能性があるようです。※6
その足掛かりとして、こまめな水分補給をおこなうことから始めてみましょう。
毎日のお水を積極的に摂ろう!
いかがでしたでしょうか。
これまでは乾燥していると感じたら、化粧品や保湿クリーム等で乾燥を防ぐことが第一に浮かんだと思います。
しかし、乾燥対策のためにはスキンケアだけでなく、こまめな水分補給をおこない、日々の生活改善することが望ましいといえます。これからは、水分補給を怠らないように心がけて生活してみてください。
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参考文献
- ※1 健康づくり応援通信2月号「乾燥肌について」(新潟県労働衛生医学協会)
- ※2 正しいスキンケアをみにつけよう!(水戸医療センター)
- ※3 薬の窓口(岡山大学病院薬剤部 薬品情報室)
- ※4 乾燥肌を防ぎた~い(JA鹿児島県厚生連)
- ※5 体の不調を治す!水飲み健康法(監修森下克也/2017)
- ※6 亜鉛(厚生労働省)
- ※7 ゼロから理解する水の基本(監修千賀裕太郎/2013)
- ※8 花粉症Q&A集(厚生労働省)
- ※9 健康のため水を飲もう推進運動「あと2杯のお水の習慣」(厚生労働省/2020)
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