妊娠中の運動はしないとダメ?おすすめは?メリットや注意点等を紹介
お腹の中の赤ちゃんとともに過ごす妊娠中は、食べるものや身体を動かすことに気を遣いますよね。体調にも変化が起きやすく、安静にすることばかりに意識がいくと運動不足になりがちです。
妊婦にとって適度な運動は、妊娠中に起こる諸症状の緩和やストレス解消になるのはもちろんのこと、安産や産後の回復にもつながります。
とはいえ「妊娠中に身体を動かしても大丈夫なの?」「どのくらい運動すればいいのか分からない」と悩んでしまいますよね。そこで今回は、妊娠中に運動することのメリットや注意点について解説します。
目次
- 1.妊娠中に運動をしなかったらどうなるの?
- 1-1.体重管理が難しくなる
- 1-2.体力の低下のおそれ
- 2.妊娠中の運動がもたらすメリット
- 2-1.悪阻(つわり)・むくみを緩和
- 2-2.便秘・腰痛・肩こりの改善
- 2-3.ストレス解消・リラックス効果
- 3.妊娠中におすすめの運動と避けたい運動
- 3-1.初期~後期におすすめ:ウォーキング・ストレッチ
- 3-2.中期~後期におすすめ
- 3-3.避けたい運動
- 4.妊娠中の運動量や時間は?
- 5.妊娠中の運動で気をつけたいこと・注意点
- 5-1.妊娠初期の場合
- 5-2.運動前の持ち物・準備
- 5-3.運動後のケアも十分に
- 5-4.運動前後には水分補給を
- 6.妊娠中の運動でママも赤ちゃんも健やかなマタニティライフを
妊娠中に運動をしなかったらどうなるの?
妊娠中は無理なく身体を動かし、適度な運動をすることが推奨されています。※1
妊娠中というと、安静にしなければいけないというイメージを持つ方もいますが、運動しないことにもデメリットがあります。まずは、妊娠中にまったく運動をしないとどんなことが起きるのかを知っておきましょう。
体重管理が難しくなる
運動しない状態が続くと筋肉が弱って衰え、体重が増えやすくなってしまいます。妊婦さんにとって体重管理は重要なことで、増えすぎも減りすぎもよくありません。適正な体重をキープするには、意識して運動をするようにしましょう。
適正な体重を知る方法には、BMIを用います。
BMIとは
Body Mass Index(ボディ・マス・インデックス)の略称で肥満度を表す数値。
BMI = 体重(kg) ÷ (身長(m)× 身長(m)) で算出されます。
妊娠前のBMI | 体重増加の目安 |
---|---|
<18.5(やせ) | 9~12kg |
18.5~25(普通) | 7~12kg |
≧25(肥満) | 個別対応 |
妊娠中期から末期においては、1週間で300g~500gが推奨体重増加量とされています。 BMI≧25の方は基礎疾患の有無を含め、かかりつけの医師に必ず確認するようにしましょう。※4
また、体重管理をおこなうにあたり日々の記録をつけることが大切です。起床後や就寝前など決まった時間に体重を測るようにします。同時に、食事の記録をつけることで体重増加したときにわかりやすくなります。
体力の低下のおそれ
妊娠中で赤ちゃんへの影響が気になるからといって身体を動かさない状態が続くと、運動不足になり、体力や筋力の低下につながります。
妊娠中はもちろんのこと、その先にある出産や育児では、何よりも体力が重要です。妊娠中から体力をつけることを心がけておきましょう。
また、運動せずにじっとしていることで気分が滅入ることもあります。軽く身体を動かすだけでもストレス発散になるため、メンタル面での健康をキープするためにも妊娠中の運動に取り組みましょう。
妊娠中の運動がもたらすメリット
なぜ妊婦さんは運動をするといいのでしょうか。 妊娠中の適度な運動は健康維持・増進に寄与する可能性があるとされています。※3
1日に30分以上の有酸素運動を週に数回おこなうことで、次のようなメリットがあります。
ただし、妊婦さんによって体調や状況が異なるため、運動を始める前にはかかりつけのお医者さんに必ず相談するようにしてください。
悪阻(つわり)・むくみを緩和
身体を動かすことにより全身の血流を促し、むくみを解消してくれます。 また、軽症の悪阻であれば、適度に筋肉が刺激されるので気分転換にもなり、悪阻が気になりにくくなるでしょう。※4
便秘・腰痛・肩こりの改善
胎児の成長によって便秘・腰痛・肩こり等の妊娠期特有のものは身体を動かすことによって不快感の緩和が期待されています。※4
ストレス解消・リラックス効果
妊娠すると、胎盤が作られて胎児が育ってくるにつれて、身体にも変化が表れます。それに伴ってホルモンが多く分泌されて自律神経が定まらないことが増えてきます。
運動をすることで「セロトニン」という神経伝達物質が分泌され、不安な気持ちや心と身体のバランスに働きかけるリラックス効果があるのです。※5
妊娠中はストレスを感じやすくなりますので、適度に運動をしてリラックスできる環境を作っていきましょう。
妊娠中におすすめの運動と避けたい運動
妊娠中に運動することは複数のメリットがありますが、ただ好きなように身体を動かすのは控えましょう。妊娠中におすすめの運動と、避けておきたい運動について紹介します。
初期~後期におすすめ:ウォーキング・ストレッチ
妊娠期間を通しておすすめなのが、取り組みやすい「ウォーキング」と室内で簡単におこなえる「ストレッチ」です。
ウォーキングは無理のないペースで30分ほどかけておこないましょう。公園等の緑の多い場所に立ち寄ることで気分転換にもなります。夏場は日差しが強い時間帯は避け、気温が低い午前中等に取り組むのがおすすめです。
ストレッチは妊娠16週以降から始め、19週頃までは軽めの足の運動等をこなしつつ、体調をみながら少しずつ増やしていきます。※6
中期~後期におすすめ
母胎が安定してくる妊娠16週以降は、「マタニティヨガ」「マタニティビクス」「マタニティスイミング」等に取り組んでみましょう。
運動が苦手な方におすすめ:マタニティヨガ
「もともと運動が苦手」「身体を動かすのがあまり好きじゃない」という妊婦さんにおすすめなのが「マタニティヨガ」です。
ゆっくりと全身を動かすことで負担がかかりにくく、さらにヨガ独特の呼吸法がリラックス効果をもたらします。通常のヨガとは違い、マタニティ向けのポーズが考案されているので、安心してチャレンジできます。
マタニティヨガは、ヨガスタジオ等でレッスンが開催されているほか、自宅でもDVDやYouTubeの動画を見ながら取り組めます。ただし、高温多湿の環境でおこなうホットヨガは身体への負担が大きいので、避けましょう。
身体を動かすのが好きな方におすすめ:マタニティビクス・マタニティスイミング
音楽に合わせてストレッチやエクササイズをする「マタニティビクス」や、プールで体を動かす「マタニティスイミング」は、ウォーキングやヨガではもの足りない方におすすめです。肩こりや腰痛対策になるうえ、身体を動かしたという実感を得られて気分をリフレッシュできます。
ただし、いずれもそれなりに運動量があるため、実際に取り組む前に必ずかかりつけ医に相談しましょう。そのうえで、専門知識を持つ指導者のもとでおこなうようにしてください。
避けたい運動
妊娠中に避けたい運動は第一に、人とぶつかったり転倒したりするおそれがあるものです。バスケットボールやスキー、スノーボードといった激しいスポーツは避けましょう。
また、連続してジャンプをする縄跳びやトランポリン、地面の振動が伝わりやすい自転車もおすすめできません。腹圧がかかったり、転倒したりする可能性がある運動は控えるようにします。
そのほかにも、ゴルフや野球のバッティング等、腹部を急激に捻る動作をする運動も避けましょう。ストレッチやヨガのように、ゆったりとした動きをするものを中心に取り組んでみてください。ただし、お腹を圧迫するようなうつ伏せになるポーズは避けてください。
妊娠中の運動量や時間は?
妊娠中の適切な運動量は、週に2~3回、1回60分が目安とされています。※7
ただし、産院やジム等で実施されている妊婦さん向けのレッスンに通う場合は、時間や運動量がきちんと設定されているため、それを守るようにすれば問題ありません。
ウォーキングを毎日おこなう場合は、毎日60分フルに歩くのではなく、散歩のように無理なく続けられるように調整する等、自分の体調に合わせておこなうか、医師と相談しつつ取り組みましょう。
妊娠中の運動で気をつけたいこと・注意点
妊婦さんは、運動不足解消のために適切な運動をした方がいいことが分かりました。それをふまえて、妊娠中に運動するときに気をつけたいことや注意点を解説します。
妊娠初期の場合
妊娠初期の場合、つわりが軽いのであれば日差しが弱く過ごしやすい時間帯に散歩に出る等、無理のない範囲で身体を動かすことをおすすめします。つわりの症状がつらい場合は、家事等も休んで安静に過ごすことを第一にしましょう。
妊娠中の運動は胎児に影響を与えるの?
妊娠中の運動で気になることといえば流産や切迫流産ですが、結論からいえば影響はほとんどありません。早期の流産が起こる原因の多くは、染色体異常や子宮の代謝不良です。妊娠初期でも体調がよく運動できそうなら、ウォーキングやストレッチ等の軽めの運動で身体を動かしましょう。※8
運動前の持ち物・準備
ウォーキングに出かけるときやジムで運動するときは、着替えやタオルのほかに次のものを準備しておきましょう。急に体調が悪くなったときに必要です。
- 連絡用のスマホ・携帯電話
- 母子手帳
- かかりつけ医の診察券
- 健康保険証
- 病院へ向かうためのタクシー代
運動前には準備運動をして身体を温め、運動中は少しでも疲れを感じたら休憩をとるようにして、無理に続けないようにしましょう。休憩しても体調おかしいと感じた場合はすぐに運動をやめ、自宅に戻る、病院で診察を受ける等して安静にしてください。
運動後のケア
運動後は少しずつペースを落としてクールダウンしましょう。急に運動をやめると血液の流れが悪くなってしまい、めまいや心拍数の増加を引き起こす可能性があります。また、運動後に腹部に違和感を覚える場合は、医師に運動を続けて問題ないかどうかを必ず相談するようにしてください。
運動前後には水分補給を
激しい運動でなくても、身体を動かすと汗をかき、体内から水分が失われていきます。「近所を散歩するだけだから」のように軽く考えず、運動する前と運動した後にはしっかりと水分補給することを意識しましょう。※9
妊娠中の運動でママも赤ちゃんも健やかなマタニティライフを
妊娠中に適切な運動することには、体重管理がしやすくなるのに加え、出産や育児に必要な筋力・体力も養うことができるというメリットがあります。妊娠週数や体調を確認しながら、無理のない範囲で身体を動かしましょう。ただし、激しい運動や無理な運動は禁物で、異変を感じたときはすみやかにかかりつけ医へ相談してください。
また、運動の前後には水分補給を忘れないようにしましょう。ウォーターサーバーがあるとすぐにおいしいお水を用意できて便利です。
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参考文献
- ※1 妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針~妊娠前から、健康なからだづくりを~解説要領(厚生労働省)
- ※2 「妊娠期の至適体重増加チャート」作成の背景(厚生労働省)
- ※3 産婦人科診療ガイドライン-産科編2017(一般社団法人 日本マタニティフィットネス協会)
- ※4 マタニティーエクササイズ(厚生労働省)
- ※5 セロトニン(厚生労働省)
- ※6 6.妊婦体操(松戸市)
- ※7 妊婦スポーツの安全管理基準(2019)(日本臨床スポーツ医学会 産婦人科部会)
- ※8 流産・切迫流産(公益社団法人 日本産科婦人科学会)
- ※9 「健康のため水を飲もう」推進運動(厚生労働省)
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