水分補給にお茶はダメ?おすすめのお茶や正しい水分の摂り方を知ろう
お水、つまり水分は人間が生きていくのに欠かせないものです。水分補給の重要性は認識しているものの、「お茶で水分補給をするのは良くない」と耳にして、「のどが渇いたときにお茶を飲んではダメなの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、お茶で水分補給をすると身体にどんな影響があるのかを解説します。健やかな毎日を送るために、正しい水分補給の仕方を知っておきましょう。
目次
なぜお茶は水分補給に向いていないのか
低カロリーでリラックス効果のあるお茶は身体に良いものですが、水分補給のために飲むものとしてはあまり適していません。まずは、お茶が水分補給に向いていない理由を解説します。※1
お茶にはカフェインが含まれる
緑茶やウーロン茶等のお茶には、「カフェイン」が含まれています。カフェインには、適量を摂取することで頭をスッキリさせるといった効果がありますが、摂りすぎには注意が必要です。
「カフェインが大量に含まれているコーヒーやエナジードリンクを飲みすぎると、カフェイン中毒を引き起こしかねない」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。ただ、お茶に含まれるカフェインの量は、エナジードリンクほど多くはありません。しかし、カフェインの受容にどれだけ敏感かは個人差があり、人によって適量が異なることを覚えておきましょう。※2
利尿作用がある
のどの渇きを潤すためにお茶を飲むことは、一時的な水分補給としては有効です。しかし、お茶に含まれるカフェインには利尿作用があるため、時間が経たないうちにトイレに行きたくなることが多々あります。 旅行や移動で長時間トイレに行けないときや、就寝前に水分補給する場合は、カフェインが含まれていないお水にしておきましょう。また、利尿作用によって結果的に体内の水分を出してしまうことにつながるため、正しく水分補給をするという意味でもお水の方がおすすめです。※3
睡眠の質を落とす恐れがある
適量のカフェインは集中力アップや眠気覚ましに役立ちます。とはいえ、カフェインを多く含むエナジードリンクやコーヒー等を日常的に飲んでいる場合、お茶を飲むことでさらに摂取カフェイン量を増やしてしまうことになります。
その結果として、「夜なかなか寝付けない」「夜中でも目が冴えてしまう」等、睡眠に悪い影響を与えてしまいかねません。夜ぐっすり眠るためにも、水分補給にはお水が最適です。※4
お茶にはタンニンが含まれる
お茶に含まれる「タンニン」はポリフェノールの一種であり、抗酸化物質です。お茶の味わいに影響を与える「渋み」や「苦み」を感じさせる成分でもあります。お茶を飲む際には、タンニンの影響についても知っておきましょう。
鉄の吸収を抑制する恐れがある
鉄分は日本人に不足しがちな栄養素のひとつです。普段の食生活で、鉄分を積極的に摂ることを心がけている人も多いのではないでしょうか。※5
しかし、鉄の吸収率は同時に摂取する食物の成分によって大きく変わります。タンパク質やビタミンCのように鉄の吸収を促進するものもありますが、タンニンは反対に抑制してしまうため、貧血気味の人にはおすすめできません。
鉄分をしっかり取り込むためにも、食事中と食事の前後には、お茶ではなくお水で水分補給をすることを心がけましょう。※5
歯の着色汚れにつながる
タンニンが歯の表面のペリクルという膜につくと、少しずつ色素が溜まり、やがて汚れとなって定着してしまいます。タンニンは緑茶や紅茶、ウーロン茶等、多くのお茶に含まれているものです。歯の汚れが気になるのであれば、お茶ではなくお水で水分補給をするのがおすすめです。※6
お茶は身体を冷やすとされている?
東洋医学には「お茶は身体を冷やす」という考え方があります。江戸時代の儒学者で「養生訓」を書き残した貝原益軒は、「茶は冷やすものなので一時に多く飲んではいけない」と説いています。ただ、ここでいうお茶とは茶葉を発酵させていない緑茶や抹茶のことです。茶葉を発酵させて作る紅茶やウーロン茶は含みません。冷えが気になる方は、緑茶を避けるとよいでしょう。※7
お茶で水分補給をするならカフェインレスを選ぶ
「お茶」とひと言でいっても、様々な種類があり、含まれている成分にも違いがあります。水分補給のためにお茶を飲むなら、カフェインが入っていないカフェインレスのお茶を選ぶのも良い方法です。カフェインを気にしなくても大丈夫なお茶について紹介します。
麦茶
夏になると飲みたくなる香ばしい「麦茶」は、主に大麦を煎って作ります。茶葉が使われていないため、どれだけ飲んでもカフェインを摂取する心配がありません。冷やして飲むイメージがありますが、ホットにしてもおいしく、乳幼児から高齢者まで安心して飲むことができます。
ルイボスティー
「ルイボスティー」に使われるルイボスとは、南アフリカのセダルバーグ山脈に自生するマメ科の植物です。古くから先住民が健康のために愛飲していたことで知られ、日本では1980年代から1990年代にかけて知られるようになりました。
ルイボスティーは紅茶のように赤い色をしていますが、緑茶や紅茶と比べるとタンニンの量が少なく、そのうえカフェインが含まれていないのが大きな特徴です。さらにカルシウムやマグネシウムといったミネラル成分も豊富。抗酸化作用も高く、幅広い世代の人から注目を集めています。※8
また近年は、茶葉を発酵させていないグリーンルイボスティーも人気があります。発酵させてある普通のルイボスティーと比べ、さっぱりとした味わいが特徴で、ルイボスティーの香りが苦手でも飲みやすいといえるでしょう。
そば茶
風味や香りを味わえる「そば茶」は、そばの実を焙煎して作るお茶のことです。茶葉を使っていないため、カフェインが含まれていません。そば茶の中でもダッタンそばを使って作られるダッタンそば茶は、血流を改善する働きがあるという研究結果が報告されています。※9
ただし、そばにアレルギーがある方は、そば茶を摂取することでアレルギー症状が出てしまうため注意が必要です。※10
カフェインレスの表示があるお茶
一般的な緑茶や紅茶にはカフェインが含まれていますが、近年では各メーカーからカフェインレス(ノンカフェイン)の商品が多く販売されるようになりました。「お茶の味わいが好きだけれど、カフェインが気になる」というときは、カフェインレスやノンカフェインの表記があるものを選びましょう。
正しい水分補給の方法
効率的に水分補給をおこなうには、飲み物の種類を選ぶだけでなく、飲む量やタイミングも重要です。健やかな毎日を送るためにも知っておきたい、正しい水分補給の方法について解説します。
お水は1日1.2Lを目安に
人間の身体からは、1日あたり2.5Lの水分が失われていきます。その内訳は尿や便で1.6L、呼吸や汗で0.9Lとなり、この量を毎日補わなくてはいけません。その一方で、食事で摂れる水分量は1.0L、代謝によって体内で作られるお水は0.3Lと、合計1.3Lにとどまります。※11
つまり、食事のほかに1.2L程度、コップ6杯分程度の水分を飲み物から摂る必要があります。この数値は年齢や体格によっても変動しますが、目安として覚えておきましょう。もちろん必要な水分量はライフスタイルによっても変わり、スポーツや入浴等でよく汗をかく方は、より水分補給を意識する必要があります。
お水はこまめに飲む
水分補給をしたいからといって、大量のお水を一度に飲むのは良くありません。一気に水分が吸収されることで体内のバランスが崩れ、体調を悪化させてしまう可能性があります。お水は1日数回に分けて飲み、こまめな水分補給を心がけましょう。
特に大切なのは、朝起きてすぐのコップ1杯と、夜寝る前の1杯です。国土交通省の「『健康のため水を飲もう』推進運動」でも、この2杯を習慣づけるようにすすめています。※11
熱中症や脱水症状にならないように
体内に取り込む水分より出ていく水分の方が多いと、身体の中の水分が不足し、脱水症状を引き起こしてしまいかねません。日常生活で「のどが渇いたな」と感じるのはよくあることですが、実はこれが既に脱水になりかけている証拠ともいわれています。のどの渇きを自覚する前に、お水を飲むようにしましょう。また、夏場は熱中症予防のためにお水と合わせて塩分も摂るように心がけましょう。
また、体調不良の際にもお水を飲むことが大切です。脱水症状を起こせばさらに具合が悪くなるだけでなく、命の危険にもつながりかねません。
ただし、お水を飲むだけでも吐いてしまうほど吐き気が強いときは無理にお水を飲むのは避け、すみやかに医師の診察を受けるようにしてください。※12
お水をこまめに飲んで水分補給をしよう
水分補給のためにお茶を飲むと、同時にカフェインやタンニンを摂取してしまいます。これらの成分が気になるときは、お茶は一息つきたいとき等に飲むようにし、通常の飲み物をお水やノンカフェインのお茶に切り替えましょう。
自宅に冷水や温水がすぐに用意できるウォーターサーバーがあると、お水を飲む習慣が生まれるだけでなく、お茶を飲みたいときにもすぐに用意できるので便利です。
プレミアムウォーターのお水は、採水地を厳選し味にもこだわったおいしさが特徴。「お水の味があまり好きではない」「これからお水を飲む習慣をつけたい」という方にもおすすめです。ぜひ検討してみてください。
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参考文献
- ※1 こどもお茶小事典(静岡県)
- ※2 食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~(厚生労働省)
- ※3 ゼロから理解する水の基本(監修千賀裕太郎/2013)
- ※4 ミネラル成分の鉄分の働きと1日の摂取量(健康長寿ネット)
- ※5 貧血がある方のお食事(国立がん研究センター東病院 栄養管理室)
- ※6 歯・口の機能(厚生労働省)
- ※7 お茶と養生(岩間眞知子)
- ※8 ルイボスティー(spalathus linearis)の抗酸化性(人見英里・田村聡美・鶴本祐子・津田孝範・中野昌俊)
- ※9 ダッタンそば茶に含まれるアルキルピラジンが血液流動性に及ぼす影響(大日方洋・土田幸一・山崎利喜男)
- ※10 食物アレルギー(厚生労働省)
- ※11 「健康のため水を飲もう」推進運動(国土交通省)
- ※12 吐きくだしの初期対応(中野区医師会)
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