妊婦のカフェイン摂取は要注意?赤ちゃんへの影響や摂取量の目安を知っておこう

妊娠すると摂取する食べ物や飲み物が、お腹の中の赤ちゃんに悪い影響を与えてしまわないか気になりますよね。中でもコーヒーや紅茶等のカフェインは、摂取しても問題ないか気になるところです。特にコーヒーは、仕事や家事の休憩時間に飲んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、カフェインがもたらす影響や妊娠中の摂取量の目安、妊娠中におすすめの飲み物等を解説します。飲み物に気をつかいたいプレママは参考にしてみてください。
目次
- 1.カフェインが妊婦・赤ちゃんに与える影響
- 1-1.カフェインの作用
- 1-2.胎児の発育に影響は?
- 1-3.流産や早産に関係あるの?
- 1-4.カフェイン以外も注意が必要?鉄分不足(貧血)になりやすくなる成分
- 2.妊婦のカフェイン摂取は目安量を守ろう
- 2-1.妊婦のカフェイン摂取上限の目安は200~300mg
- 2-2.妊婦はカフェインの過剰摂取をしない
- 3.カフェインを含む飲み物
- 3-1.カフェイン含有量
- 3-2.妊婦におすすめの飲み物
- 3-3.NGの飲み物
- 4.ウォーターサーバーは妊婦の強い味方
- 4-1.ノンカフェインのお茶を飲むときにも便利
- 4-2.お水や白湯を飲む習慣をつけよう
- 5.ウォーターサーバーは授乳中のママにも嬉しい味方
- 6.妊娠中・授乳中はカフェインを気にしながら生活しよう
カフェインが妊婦・赤ちゃんに与える影響
プレママが摂った食べ物は、胎盤を通して赤ちゃんにダイレクトに伝わりますが、飲み物も同様です。この段落では、カフェインが妊婦・赤ちゃんに与える影響について説明します。
カフェインの作用
カフェインの過剰摂取は、非妊娠時でも避けたいものです。カフェインは神経を鎮める働きを持つアデノシンに似ているため、アデノシン受容体と結合してアデノシンの働きを阻害し、中枢神経系に影響を及ぼします。
適切に摂取していれば眠気覚ましや集中力の向上等の良い効果を発揮しますが、過剰に摂取すると神経を興奮させ、めまいや不眠、震え等の体調不良を招くおそれがあります。さらに消化器系も刺激するため、吐き気や嘔吐、下痢等の症状を引き起こす可能性があります。※1
胎児の発育に影響は?
妊婦の場合、カフェインが及ぼす影響についてはまだ確定されていない部分もあるものの、高濃度のカフェインを摂取すると胎児の発育に影響し、低体重となる可能性が報告されています。※1
また、カフェインが赤ちゃんの将来的な健康リスクを招く可能性も否定できないようです。カフェインの1日の摂取量を守り、胎児に影響を及ぼさないようにしてください。
流産や早産に関係あるの?
米国産婦人科学会は、1日200mg以下のカフェイン摂取なら流産や早産の主な理由にならないとしています。しかし、過剰摂取をしても問題ないとは断定できないとしていることから、気をつけた方が良いでしょう。※2
さらに、カフェインは胎盤を通して赤ちゃんに渡ったり、妊娠中は代謝が低下してカフェインが体内に長くとどまったりすること等からも、カフェインの摂取量には注意が必要です。※3
カフェイン以外も注意が必要?鉄分不足(貧血)になりやすくなる成分
カフェインと合わせて、気をつけたい成分があります。コーヒーや紅茶、緑茶等に含まれるタンニンは、鉄分の体内への吸収を妨げてしまうことがあります。
女性は貧血になりやすく、特に妊婦の場合は栄養不足から貧血になるケースも少なくありません。コーヒーや紅茶、緑茶等を飲む量に気をつけながら、鉄分を多く含む食材をしっかり摂るようにしましょう。
妊婦のカフェイン摂取は目安量を守ろう
カフェインが多いとされるコーヒーに含まれるカフェインの量は、マグカップ1杯(200mℓ)あたり、約120mg前後です。摂取量の目安をもとに、飲み過ぎに注意しましょう。
妊婦のカフェイン摂取上限の目安は200~300mg
世界保健機関(WHO)では妊婦のコーヒーの量を1日3~4杯としていますが、英国食品基準庁(FSA)では2008年に妊婦がカフェインを摂り過ぎたために赤ちゃんが低体重になったことから1日の目安を200mg(マグカップでコーヒー2杯相当)としています。
カナダ保健省(HC)でも、健康な成人で400mg、カフェインの影響を受けやすい妊婦や授乳中の女性、妊娠を予定している女性は300mgまで、としています。
このように各国で差があり確実な数値はないものの、妊娠中のカフェイン摂取は200~300mgが目安といえます。※4
妊婦はカフェインの過剰摂取をしない
「妊婦=カフェインがダメ」なのではなく、その他の栄養素と同じで過剰摂取しないことが大切です。目安を守れば、妊娠中でもコーヒーや紅茶を楽しめます。
妊婦が摂取できるカフェインの量には200~300mgと一応の目安はありますが、医師によって見解が異なり、妊婦におけるコーヒーや紅茶の目安を1~2杯程度としている病院もあります。 数値は断定できるものではないので、気になる方は担当医に相談してください。
カフェインを含む飲み物
カフェインといえばコーヒーが代表的な飲み物ですが、紅茶や緑茶、烏龍茶等にも含まれます。それぞれのカフェイン含有量と、妊婦におすすめの飲み物、NGの飲み物を説明します。
カフェイン含有量
以下は、各種飲み物の100㎖あたりに含まれるカフェインのおおよその数値です。※5
各種飲み物 | カフェイン量 |
---|---|
コーヒー | 60mg |
インスタントコーヒー | 57mg |
玉露 | 160mg |
煎茶 | 20mg |
紅茶 | 30mg |
烏龍茶 | 20mg |