健康寿命とは?平均寿命との違いや伸ばすために必要なこと、すぐに実践できる方法を紹介!
日本は世界的にみても平均寿命が長い国として知られています。その一方で、昨今では「健康寿命」というキーワードにも注目が集まるようになりました。平均寿命と健康寿命は一見似ていますが、明確に違うものです。
そこで今回は、平均寿命と健康寿命の違いを解説しつつ、健康寿命を延ばすために知っておきたいことを紹介します。かけがえのない健康を維持するために、今からできる対策を知っておきましょう。
目次
健康寿命について
日本人の平均寿命は、2022年に男性81.05歳、女性は87.09歳となり、世界でも長寿として知られています。※1
昨今、平均寿命と同列に語られることが多いのが「健康寿命」です。まずは健康寿命がどんなものなのかを知っておきましょう。
健康寿命とは
健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです。ベッドから起き上がれなかったり、介助が必要だったりする状態ではなく、自立してすこやかな暮らしができる期間だといえるでしょう。※2
健康寿命の調査は、厚生労働省が実施する「国民生活基礎調査」によって、質問に回答する形でおこなわれます。※3
健康寿命と平均寿命の違い
平均寿命とは、「0歳における平均余命」のことです。生まれたばかりの赤ちゃんが、将来どのくらい生きていられるかをあらわしています。※2
平均寿命は、各年齢における死亡数を人口で割った「死亡率」をもとに算出されます。※3
平均寿命はあくまでも生存している期間のみを示す数値であり、健康寿命と違って健康状態は問われません。
健康寿命の推移と男女差
日本の健康寿命は、2001年には男性69.40歳、女性72.65歳でした。2019年には男性72.68歳、女性75.38歳となり、性別を問わず少しずつ伸びています。※2
2001年 | 2019年 | ||
---|---|---|---|
男性 | 平均寿命 | 78.07歳 | 81.41歳 |
健康寿命 | 69.40歳 | 72.68歳 | |
女性 | 平均寿命 | 84.93歳 | 87.45歳 |
健康寿命 | 72.65歳 | 75.38歳 |
また、平均寿命と同じく、男性よりも女性のほうが長くなっています。
日本は超高齢社会に突入
日本は、65歳以上の人口が21%以上を占める「超高齢社会」に突入していることから、健康寿命への注目が高まっています。
超高齢社会では、健康上の理由で日常生活に支障が出たとしても、自宅での介護を受けられるとは限りません。昨今では、高齢者が高齢者の介護をする「老老介護」でしのぐ家庭も多いことから、できるだけ長く健康で過ごすことが、本人にとっても家族にとっても重要になってきます。
健康寿命の延伸が目標とされている
厚生労働省では、健康寿命の延伸に国をあげて、取り組む必要があるとしています。超高齢社会においては、平均寿命が延びる以上に健康寿命を延ばし、できる限り不健康な期間を短くすることが大切です。
そのために2022年には「国民健康づくり運動プラン」の策定に向けた取組みがスタートする等、国をあげた健康寿命の延伸がすすめられています。※5
健康寿命を伸ばすためには
将来のことを考えたとき、ほとんどの方は「年齢を重ねてからも健康でいたい」と思うでしょう。健康寿命を延ばすには、日頃から意識して取り組むことが大切です。健康寿命を延ばすために心得ておきたいことを解説します。
喫煙・過度な飲酒を控える
健康的な生活を送るために、年齢を問わず重要なのが、受動喫煙を含めタバコを吸わないことと、過度な飲酒をしないことです。特にタバコには、がんや脳卒中等になる可能性を高めるというリスクがあり、なおかつ喫煙者の寿命は吸わない方よりも約10年短くなるといわれています。※6
健康寿命を延ばすにはまず、煙草をやめたり、お酒の量を減らしたりすることが大切です。
生活習慣の改善をする
生活習慣が乱れている方は、できることから改善していきましょう。具体的には、「無理のない範囲の運動を習慣化する」「食事を毎日同じ時間にとる」「塩分や糖分を摂取しすぎない」といったことがあげられます。
このほか、ストレスをためないことも大切です。ストレス解消のためにも、趣味や心から楽しい思える活動等を見つけましょう。
健康診断を定期的に受ける
健康を維持するためには、定期的に健康診断や人間ドックを受診することをおすすめします。生活習慣病の予防につながることに加え、もしも何らかの病気になった場合も、早期に発見できるからです。
特に定年退職を迎えた方や、働いていない主婦・主夫は、会社員のように健康診断が義務づけられていないため、未受診になりがちです。行政の制度等も利用しつつ、自分の健康状態をチェックすることをおすすめします。
認知症予防をする
認知症を発症すると、「親しい人の顔を忘れる」「直前に取った自分の行動を思い出せない」等、日常生活に支障が出てしまいます。健康寿命を延ばすには、認知症の予防にも取り組みましょう。
そのためには、生活習慣の改善のほか、有酸素運動やストレッチで全身を動かしたり、積極的に人と交流したりすることが効果的です。症状の早期発見にも努め、気になることがある場合は早めに医療機関に相談しましょう。※7
すぐに実践!健康づくりのために必要なこと
健康寿命を延ばすには、毎日の積み重ねが大切です。ここでは、日常生活のなかで今すぐに実践できることを紹介します。
規則正しい生活を送る
規則正しい生活を送るうえで大切なことは、「食事」「運動」「睡眠」の3つです。それぞれどういった点に気をつければよいのかを解説します。
食事は適量をバランスよく食べる
食事は毎日決まった時間にとりましょう。食べる量は、多すぎても少なすぎてもいけません。
1日に必要な摂取カロリーや栄養素は、年齢や性別、体格、生活状況等によって異なるため、自身に合わせて必要な量の食事をバランスよく食べることが大切です。
また、年齢を重ねることで代謝が落ちてくると、体形をキープすることが難しくなります。
加齢による変化を考えず、長年にわたって同じような食生活をしていると知らず知らずのうちに食べ過ぎの状態となり、メタボリックシンドローム等につながりかねません。
健康づくりには偏った食生活を改善し、年齢等に応じたカロリーを摂取することを心がけましょう。※8
適度に身体を動かす
年齢や体力に応じて、運動の習慣を取り入れることも重要です。運動が苦手な方や嫌いな方は、まずはウォーキングから始めましょう。歩く時間は10分から30分程度が目安です。
ウォーキングを始めるのも敷居が高いなら、まずは散歩や買い物の際にひと駅余分に歩くといったことから始めてみてください。そして、運動したり、身体を動かしたりすると体内の水分が汗となって出ていくため、こまめな水分補給を心がけてください。
特に運動の前後は必ず飲み、ウォーキング中もマイボトル等でお水を携帯しましょう。脱水症を防ぐには、「のどが渇いた」と感じる前にお水を飲むことが重要です。
質の良い睡眠を
心身の健康には、良質な睡眠も欠かせません。毎日規則正しい時間に寝起きし、睡眠サイクルを守りましょう。
そのためには寝具を寝心地のよいものにしたり、部屋の温度を調節したりと、睡眠のための環境を整えるようにします。
また、起床したらカーテンを開けて日光を浴びて体内時計のずれをリセットし、夜はスマホやパソコン等の明るい光を浴びないようにして、睡眠サイクルをキープすることが大切です。
お風呂は湯船につかる
「忙しいから」という理由で入浴をシャワーで済ませるという人は少なくありません。しかし健康づくりのためには、湯船につかることが大切です。
ただし、熱いお湯に首まで入り、長時間つかりっぱなしになるような入浴は、心臓に負担をかけてしまいます。特に高齢者の場合は、ヒートショックのリスクが高くなるため、注意が必要です。お風呂の温度は39〜40度に設定し、10分以内の半身浴で済ませましょう。
こまめな水分補給をする
世界的に気温が上昇し続けている昨今では、脱水症の予防にも意識して取り組まなければなりません。そのためには、こまめな水分補給が大切です。体内の水分が不足すると、熱中症や心筋梗塞、脳梗塞といった健康障害が起こるリスクが高まります。
大人が1日に必要とするお水の量は2.5Lで、そのうち1.2Lを飲み水でまかなう必要があります。
しかし現実は、1日に十分な量のお水を摂取できていない人は少なくありません。最低でも、朝起きたときと寝る前にコップ1杯、入浴の前後にも1杯飲み、さらにのどが渇いたと感じる前にお水を飲むことで、健康を害するリスクを減らすことができます。※9
毎日をすこやかに過ごし、年齢を重ねてからも健康でいるためにも、水分補給を心がけましょう。
家族や友人・知人とコミュニケーションをはかる
コロナ禍で、難題を問わず人とのコミュニケーションのとり方が大きく変化しました。
外に出たくても出られない生活が続き、人との交流が減った人も多いのではないでしょうか。
しかし、すこやかに暮らしていくためには、社会や他人と関わることも大切です。外出等もしやすくなったため、趣味や旅行を楽しみ、積極的にコミュニケーションをはかりましょう。
また、通信技術の発展により、オンラインでの交流も手軽にできるようになりました。便利なツールやサービスを活用しつつ、気の置けない人とコミュニケーションをとることをおすすめします。
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参考文献
- ※1 主な年齢の平均余命(厚生労働省)
- ※2 平均寿命と健康寿命(e-ヘルスネット)
- ※3 健康寿命の定義と算出方法(e-ヘルスネット)
- ※4 9.政策統括官(統計・情報政策、労使関係担当)(厚生労働省)
- ※5 令和5年版厚生労働白書|第2部 現下の政策課題への対応(厚生労働省)
- ※6 日本人男性の喫煙率は先進国の中でも飛び抜けて高い値です(特定機能病院 愛知県がんセンター)
- ※7 認知症を予防して健康寿命をのばそう!(公益財団法人 日本理学療法士協会)
- ※8 一日に必要なエネルギー量と摂取の目安(農林水産省)
- ※9 「健康のため水を飲もう」推進運動(国土交通省)
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