マンションで起こる断水の原因とは?トイレ等の対策も解説
飲み水をはじめ、料理や入浴、トイレ等、私たちの生活にお水は欠かせません。そのため、天災や災害等で突然断水すると、いろいろな場面で困ることになります。そこで、断水の原因や万が一の発生時にどのように過ごせばよいのかを理解して、普段から備えておきたいものです。
この記事ではマンションにおける断水の原因や対策を紹介します。
目次
マンションの断水の原因は?
まずはマンションの断水がなぜ起こるのか、原因を解説します。
原因を知っておくと急な断水でも適切な対策ができるようになります。主な断水の原因を5つ紹介します。
(1)水道管の破損
マンションで断水した場合、まず考えられるのは水道管の破損です。台風で近くの川が増水したり、地震によって地面に亀裂が入ったりする等、災害の影響によって水道管が破裂することがあります。
マンションの水道管は無事でも、地域の水道管が破損すれば当然ながらマンションにも断水が起きます。物理的なライフラインの遮断なので、復旧するまでに数日かかってしまうこともあります。マンション内だけの断水であれば、マンションの配水管に原因があると考えられます。
(2)給水設備のトラブル
マンションによって給水設備は異なりますが、電気系統やポンプの故障等のトラブルで断水になることがあります。
マンションでは受水槽からポンプによって給水していることが多いのですが、この設備が正常に機能しないと各お部屋にお水を送ることができなくなるのです。また、経年劣化すると、故障の可能性も高くなりますので、定期的な点検が必要になるのです。
(3)停電
給水ポンプを使用し送水しているマンションは、電気でポンプが動いています。地震や台風等で停電すると、給水ポンプも動かなくなるため断水となります。雷等、悪天候による一時的な停電であれば、電気が復旧すればお水も供給されるようになります。
(4)給水制限
雨量が少ない場合、節水のため自治体によって給水制限されることがあります。物理的に給水が止められ、決められた時間帯しか給水されなくなります。
(5)メンテナンス
給水設備は経年劣化するため、定期点検や掃除、メンテナンスをおこなって管理しています。その際、電気を止めることがあり、給水ポンプが動かなくなるので断水となります。
こういった様々な要因で断水になることがあります。給水制限やメンテナンスに関しては事前に告知されることがあるのでしっかりと把握しておきましょう。一方で設備トラブルや停電等は突然起こりうる断水になるので、あらかじめ断水対策をおこなっておきましょう。
給水方式を知っておくといざというときに役に立つ!
マンションの給水方式には、主に3つの方式があります。断水の主な原因についてお伝えしましたが、給水方式によって給水設備が動かなくなった際に、すぐに断水してしまうかどうかが異なります。
適切な対策を取るためにも、お住まいのマンションの給水方式を知っておきましょう。
直圧直結給水方式
直圧直結給水方式は、配水管の圧力によってマンションの各お部屋へ給水する方式です。
水圧には限界があるため、高い階層には給水できません。直圧直結給水方式は、戸建てや低階層のマンションで多く採用されており、一般的に給水できる高さは3階程度とされていますが、一定の圧力が確保できれば5階の建物でも給水できることがあります。この方式は、水道管が破損すると水圧が利用できなくなるため、断水してしまいます。
増圧直結給水方式
増圧直結給水方式は、直圧直結給水方式に増圧ポンプを設置して圧力を加えてお水を送る方式です。
直圧直結給水方式は高層階向きではありませんが、増圧ポンプを設置することで高層階にも送水できる仕組みです。一般に4階建て以上のマンションで多く採用されています。ただし、直圧直結給水方式と同様に水道管が破損すると断水してしまいます。また、増圧ポンプは電気で動いているため停電時にも給水できなくなります。
貯水槽水道方式
マンションに大きなタンクがあるのを見たことがあるのではないでしょうか。貯水槽水道方式は配水管から送られたお水を、一度貯水槽に溜めておき、そこから各部屋へ給水する方式です。
水道管が破損したり、外部からの給水が途絶えたりしても、貯水槽内のお水がなくなるまでは給水が可能というメリットがあります。
一方で、貯水槽が不衛生になると、住民の健康に悪影響を与えかねませんので定期的な清掃やメンテナンスが欠かせず、その際には断水となります。※1
マンションの断水対策
定期点検やメンテンナンスによる断水は、事前に通知されますが、自然災害による断水は突然起こります。急にお水が使えなくなると生活に支障が出るため、普段からお水の確保を心がけておきましょう。
飲用水をストックしておく
マンションが断水すると、まずは飲み水に困ることになります。天災や災害はいつ起こるかわかりませんので、日頃から飲用水をストックしておくことが大切です。
災害時にはスーパーやコンビニエンスストアのお水もすぐに売り切れてしまうことが多く、また電気が止まっていればエレベーターが使えず、運ぶのが困難になります。
ストックする量の目安は、(1日1人3ℓ)×(家族の人数)×(3日分)で計算します。
復旧に時間がかかることもあるので、7日分を備蓄しておくとよいでしょう。
ただし、ペットボトルのお水にも賞味期限がありますので、普段からストックする分を決めておき、古い物から順番に飲んで買い足す「ローリングストック」を活用しながら備蓄をおこなうのがおすすめです。※2
お風呂にお水を溜めておく
お水は飲用だけでなく、お風呂やトイレにも必要です。断水するとトイレを流すことができなくなってしまうため、常に浴槽にお水を溜めておくとよいでしょう。お風呂の残り湯があれば、トイレを流すのに十分です。
断水時のトイレの流し方
バスタブに溜めておいたお水をバケツ1杯程度(6~8ℓ)汲んでおき、用を足したら便器に直接流します。お水が跳ねないように気をつけながら、一気に流し込みましょう。
ウェットティッシュを備蓄しておく
断水になると手洗いもできず、お風呂も使えなくなります。ウェットティッシュを常備しておくと、簡単に手や身体を拭くのに使えて重宝します。
ただし、トイレで使用する際は、お水に溶けないウェットティッシュを便器に流さないよう注意しましょう。
断水時の注意点は?
ここではマンションの断水時に、どのような点に注意すればよいのか解説します。
蛇口を閉める
断水したら、全ての蛇口が閉まっているか確認しましょう。蛇口が開いたままになっていると、断水終了時にお水が放出されたり、そこから空気が入り水道管を傷つけたりする原因となってしまいます。
水道管の中に空気が溜まった状態でお水が流れ始めると、空気が放出された衝撃でパイプが支柱から外れたり、蛇口が故障したりすることもあります。また、断水終了時や留守にしていると、お水が出続けて水道代がかかるばかりか、お水があふれると床や階下への影響があるかもしれません。
特に地震で突然断水になった場合には、揺れによって蛇口が勝手に開いてしまうこともあるため、断水したら必ず各蛇口が閉まっているか確認してください。
トイレの排水をチェック
災害時には排水も止まっている可能性があります。排水が止まっている場合、トイレで流したものが詰まり、階下が汚水であふれるリスクもあります。トイレを使う前に配水管が破損していないか、チェックしておきましょう。
復旧後は一時的にお水を流したままにしよう
断水後は、給水管の鉄錆等が混ざりお水が濁ったり、異物が混入したりすることがあります。 お水が出るようになったからと、すぐに水道水を飲むと、飲用に適さないお水が出てくることもあるため、しばらくお水を流したままにしておきましょう。時間が経てば、きれいなお水に戻ります。
コツはお水を少しずつ出すことです。勢いよく流した方が早くきれいなお水になるのではないかと思いがちですが、断水後一気に大量のお水を流すと、給水管内の溜まった空気に圧力がかかり、配管や水栓器具を破損させてしまう可能性があります。断水の復旧後は、お水が透明になるまで少しずつお水を出し、透明になるまで待ちましょう。
普段から断水に備えておきましょう
人間はお水がないと生命をも脅かされます。 飲用水だけでなく、トイレや入浴といった生活用水としてもお水は不可欠。万が一の断水対策では、お水の備蓄が最重要です。いつ起こるかわからない災害時に備えて、普段から備えておきましょう。
そういった有事の際にウォーターサーバーがあれば、災害時にも飲み水の確保ができて安心です。 さらに、ウォーターサーバーのお水ボトルを「ローリングストック」で活用すれば、わざわざ重いお水を買いにいかなくても配送されるお水ボトルで備蓄できます。
プレミアムウォーターでは停電時にも使えるウォーターサーバーも用意しています。2023年2月にプレミアムウォーターからリリースされた「famfit(ファムフィット)」は、停電してもお水ボトルが使えるよう、非常用コックを付属しています。いざというときに、役に立つアイテムです。
さらに、プレミアムウォーターには災害時や停電等でも使える「非常用キット」もあります。万が一に備え、ぜひ検討してみてください。
あわせて読みたい「暮らしと天然水」に関する記事
参考文献
- ※1 直結給水方式の普及・促進(東京都水道局)
- ※2 災害時に備えてどれくらい水を蓄えておけばいいですか?(堺市上下水道局)
シェアNo.1の天然水ウォーターサーバーは「プレミアムウォーター」
豊富なデザインで業界シェアNo.1のプレミアムウォーターでは、非加熱のこだわりの天然水をご自宅にお届けいたします。