お腹に優しい飲み物&食べ物とは?不調のときはなにが良い?

スムーズな排便ができなくてつらい便秘や急に襲われる下痢は、日常生活にも影響を及ぼします。普段から良いお通じでいるためには、飲み物や食べ物を見直す必要があります。
今回はお腹に優しい飲み物や食べ物を紹介します。清々しい毎日を過ごしたい方はもちろん、不調のときに「何を飲んだり、食べたりしたら良いの?」という方も、ぜひ参考にしてください。
目次
お腹に優しい飲み物や食べ物

胃の働きをあげたいとき
胃の調子が気になるときは、お水を飲んでみるのもひとつの方法です。お水を飲むことは、一時的に胃の運動を活発にすることにつながります。※1
また、胃もたれの原因のひとつに胃酸過多があげられます。空腹時や夜間、寝起き等に胃もたれを感じる場合は、コップ1杯程度のお水を飲んでみると重苦しい感覚が治まる場合があります。※2
お水以外に白湯や経口補水液でも、出過ぎた胃酸を薄められます。コーヒー等のカフェインを含む飲み物は胃酸の分泌を促すため、不調なときは避けましょう。胃への刺激を抑えるために酸味の強いジュース、柑橘系のジュース、炭酸飲料も控えてください。※3
ただし、これは胃酸が出過ぎている場合です。胃の不調は胃酸過多以外にも原因があるため、気になる症状がある際は医療機関を受診してください。※2
お腹の調子を整えたいとき
お腹の調子を整えたいときに、積極的に摂取したいのが「食物繊維」です。※4
食物繊維には胃や小腸で消化されずに大腸まで到達するという特徴があります。大腸に届いた食物繊維は水分を吸収して適度な大きさ・柔らかさの便を作ります。
食物繊維の働きは健康的な便を作ってお腹の調子を整えるだけではありません。血糖値の上昇を防いだり、血液中のコレステロール濃度を下げたりする機能も研究で明らかになっています。
近年は「おなかの調子を整える食品」「食後の血糖値や血中中性脂肪の上昇をおだやかにする食品」として様々な特定保健用食品が登場しました。これらの中には機能成分として、食物繊維を含む商品も多数あります。※4
お腹をはじめ、全身に嬉しい食物繊維は2種類に分けられます。
ひとつは硬めのスジのようなタイプ(不溶性)で、ゴボウやサツマイモ等の野菜類に多く含まれます。もうひとつはお水に溶けてサラサラするものや、ねばりが出るタイプ(水溶性)です。オクラや納豆、海藻類等に含まれています。※5
いずれにしても日本人の食物繊維摂取量は減少しつつあります。1日に1回、規則的な排便がない場合は、お腹の調子を整えるために食物繊維を意識して摂取しましょう。不溶性でも水溶性でも問題ないので、1日につき普段の食事プラスアルファ3~4g多めに食物繊維を摂取するのがおすすめです。※4
下痢のときに良い飲み物や食べ物
下痢のときに良い飲み物
突然襲われることの多い下痢ですが、多くの場合、身体を温めて安静にしていると数日で治ります。このときに大切なのが水分補給です。下痢になると、体内の水分と電解質が大量に失われることになるため、36~37℃の水分をこまめに飲むようにしましょう。
飲み物はお水(白湯)が代表的ですが、電解質が補える経口補水液もおすすめです。スポーツドリンクを飲む際は、お水で薄めて塩を少量プラスしてから飲みましょう。
下痢には急に始まって数日以内に治まる急性タイプと、何日も長く続く慢性タイプがあります。どちらのタイプも胃腸を刺激するコーヒー等のカフェイン飲料や炭酸飲料、ジュース、アルコールは避けましょう。
- 人肌程度の温度のお水
- 経口補水液
- 薄めたスポーツドリンク
- コーヒー
- 紅茶、緑茶、ウーロン茶等のカフェインを含むお茶
- エナジードリンク
- 炭酸飲料
- ジュース
- アルコール
すぐに治まるケースも多い下痢ですが、以下のケースではすぐに病院を受診してください。
- 経験したことのない激しい下痢
- 血便
- 嘔吐、発熱を伴う
- 排便後もお腹が痛い
- 症状が悪化している
- 同じ食べ物を食べた人も下痢になっている
- 尿が出ない、口が異常に渇く等の脱水症状が見られる
幼い子供やご高齢の方、持病がある方は上記の症状に関わらず受診するようにしましょう。※6
下痢のときに良い食べ物
下痢のときにおすすめの食べ物は消化に良い食材や水溶性食物繊維を含むものです。不溶性食物繊維は消化が良くないため、下痢が落ち着いてから少しずつ取り入れると良いでしょう。胃腸を労わるためには、スパイス類や酸味の強い食品、脂っこい食べ物、ニンニクや玉ねぎ等の刺激の強い野菜は避けてください。
- おかゆ
- 煮込んだうどん
- 野菜スープ
- 具なしの味噌汁
- リンゴのすりおろし
- 脂肪分の少ないアイスクリーム
- サツマイモ
- かぼちゃ
- バナナ
- 豆類
- ラーメン等の油っぽい料理
- 脂質の多い肉や魚
- ケーキ等のお菓子類
- カレー等のスパイスを使っているもの
- 柑橘類等の酸味の強いもの ※6
食べ物は下痢の段階に合わせて取り入れるのが胃腸を労わるコツです。
下痢がひどくて食べられないときは、飲み物で水分をしっかり補いましょう。少し落ち着いてきたら、おかゆや具なしの味噌汁、リンゴのすりおろし等の流動食から取り入れてください。少しずつ良くなってきたら、うどんやくたくたに煮た野菜スープ等から固形物を取り入れていきましょう。※7
便秘のときに良い飲み物や食べ物
便秘のときに良い飲み物
健康な便は約80%を水分が占めています。※8
体内のお水が少ないと、便がスムーズな排泄に必要な水分をキープできず硬くなるため、便秘を招いてしまいます。水分不足による便秘に心当たりのある方は、お水を積極的に飲みましょう。
腸の動きが弱まって便秘になるケースもあります。適度な運動習慣を取り入れる他、朝起きた時や食後、寝る前にコップ1杯のお水か白湯を飲んで腸の働きを促しましょう。
また、食物繊維を摂ることも大切です。乳糖不耐症でないなら、牛乳とバナナをジューサーにかけて作ったスムージーを飲むのもおすすめです。※9
便秘のときに良い食べ物
便秘のときは、食物繊維が含まれる食べ物を積極的に食べるようにしましょう。便が適切な柔らかさになり、排泄しやすくなります。
食物繊維に加え、発酵食品の摂取も便秘解消に繋がる食べ物です。発酵食品には腸を整える乳酸菌が含まれているため、毎日の生活にできるだけ取り入れていきましょう。※9
- 玄米や麦、胚芽米をブレンドしたごはん
- そば
- サツマイモやかぼちゃ等の野菜類
- バナナやブルーベリー、プルーン等の果実類
- 豆類
- きのこ類
- 海藻類 ※5
- 納豆
- 味噌
- 醤油
- ヨーグルト 等 ※8
お腹の調子を良くするには

お腹の調子を良くするには、腸内に存在する乳酸菌やビフィズス菌等の善玉菌を増やしていくようにしましょう。善玉菌を増やすには、「善玉菌を取り入れること」と「善玉菌を腸内で増やすこと」の2つのアプローチが大切です。
善玉菌を取り入れる
私たちの腸内に存在する細菌は、善玉菌、悪玉菌、どちらでもない中間の菌(日和見菌)の3種に分けられます。もっとも数が多いのは日和見菌で、次いで善玉菌が多く、悪玉菌が少ないのが健康的な腸です。そもそも善玉菌が少ない場合は、食物等で体外から入れてあげないといけません。
その際に取り入れたいのがヨーグルトや乳酸菌飲料、納豆、ぬか漬け、キムチ等、生きた善玉菌を補給できる食品(プロバイオティクス)です。体外から補った善玉菌は腸内にずっと滞在することはできません。そのため毎日の食事での補給が大切です。※9
善玉菌を増やす
既に腸に住んでいる善玉菌を増やすサポートをしてあげると、より健やかな腸内環境が目指せます。善玉菌を増やすには、菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を摂取しましょう。
お腹の調子は日々の生活習慣から

お腹の調子が悪いときの飲み物はお水や経口補水液がおすすめです。
胃腸への刺激が強いカフェイン入りの飲み物や炭酸飲料、ジュース、アルコールは控えてください。普段からお腹の調子を整えていきたいなら、食物繊維を積極的に摂るようにしましょう。お腹の調子が整うと生活の質もアップします。胃腸が気になることが多い方は、この機会に飲み物や食べ物を見直してみてはいかがでしょうか。
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参考文献
- ※1 摂取する水の温度と量がヒトの胃運動に及ぼす影響(日本栄養・食糧学会誌)
- ※2 食べ過ぎ・飲み過ぎと胃のもたれ(一般社団法人日本健康倶楽部)
- ※3 胃腸の調子が悪い時の食事(東京都病院経営本部)
- ※4 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」(厚生労働省)
- ※5 食物繊維の働きと1日の摂取量(公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット)
- ※6 わかりやすい病気のはなしシリーズ42 下痢の正しい対処法(一般社団法人日本臨床内科医会)
- ※7 「知ってトクする栄養の話」下痢の食事(熊本県国保連合会ホームページ)
- ※8 健康長寿と腸と排泄の関連について(公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット)
- ※9 e-ヘルスネット「腸内細菌と健康」(厚生労働省)
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