お腹に優しい飲み物&食べ物とは?不調のときはなにが良い?
お腹の調子が悪いと、違和感や不快感に悩まされたり、作業に集中できなかったりと、日常生活にも影響を及ぼします。そんなときは病院で診察を受けるのに加え、日常的に口にする食べ物や飲み物に気を配ることも大切です。
お腹に不調を感じるときには何に気をつければいいのか、どのような食べ物や飲み物をとればいいのかをシチュエーションごとに紹介します。
目次
お腹の調子が悪いときに必要なこと
お腹の不調といっても、「胃がもたれる」「お腹が張って苦しい」「便秘が続く」等、多くのパターンがあります。まずはお腹の調子が悪いときに何をすればいいのかをチェックしておきましょう。
胃の働きを助けるなら
胃の不調に多いのが「胃のあたりが苦しい」「何となく胃が重い」と感じる胃もたれです。日常的に起きる胃もたれの主な原因は食べ過ぎやストレス、刺激物の摂りすぎ等ですが、胃酸過多のケースもあります。ここでは胃酸過多について知っておきましょう。
胃酸過多のとき
胃酸過多とは、食べ物を消化するための胃酸が必要以上に多く分泌されることです。
空腹時や夜間、寝起き等に胃酸過多による胃もたれを感じる場合は、コップ1杯程度のお水を飲むことで胃酸が薄まり、重苦しい感覚が治まる場合があります。お水以外に、白湯や経口補水液を飲んでも構いません。
ただし、コーヒーや紅茶といったカフェインを多く含む飲み物は胃酸の分泌を促すため、不調なときは避けましょう。アルコール類や酸味の強いジュース、柑橘系のジュース、炭酸飲料も胃酸の分泌を促進させるため、控えてください。※1
お腹の調子を整えたいなら
お腹の調子を整えたいときに積極的に摂取したいのが「食物繊維」です。※2
胃や小腸で消化されずに大腸まで到達する食物繊維には、水分を吸収して適度な大きさ・柔らかさの便を作るという働きがあります。さらに血糖値の上昇を防いだり、血液中のコレステロール濃度を下げたりする機能もあることが研究で明らかになっています。
近年は「おなかの調子を整える食品」「食後の血糖値や血中中性脂肪の上昇をおだやかにする食品」として、様々な特定保健用食品が登場しました。これらの中には機能成分として、食物繊維を含む商品も多数ラインナップされています。※2
消化を助けたいとき
快適なお通じのために欠かせない食物繊維には、「不溶性」と「水溶性」の2種類があります。
不溶性の食物繊維はお水に溶けにくく、水分を吸収してふくらんで便の量を増やし、腸を刺激して便通を促す働きがあります。不溶性食物繊維を多く含む食品は、ゴボウをはじめとする根菜類やサツマイモ等です。※3
水溶性の食物繊維はお水に溶けやすく、便を軟らかくして排便しやすくする働きがあります。水溶性食物繊維を多く含む食品は、繊維が柔らかめの野菜や海藻類等です。※3
このほか、納豆のように不溶性と水溶性の食物繊維がバランスよく含まれている食品もあります。※4
気をつけたいのが、日本人の食物繊維摂取量は減少しつつあるという点です。1日に1回、規則的な排便がない場合は、1日あたり3~4g多めに食物繊維を摂取しましょう。このときに摂るのは、不溶性食物繊維でも水溶性食物繊維でも問題ありません。※2
暮らしの中に食物繊維を摂る習慣をつけていくのをおすすめします。
お腹の張りが気になるなら
便秘になるとお腹が張ってつらいと感じることがあります。便秘の予防には、消化のときと同様に「食物繊維を摂取すること」が効果的です。※2
しかし、お腹の張りは便秘だけでなく、空気を多く飲み込んでしまったり、ガスが溜まったりすることでも起こります。便秘以外の原因でお腹が張ってしまうときの対処方法について知っておきましょう。
ガスが溜まっているなら
お腹にガスが溜まって苦しいときは、まずベルトやコルセットといった腹部を締め付ける衣服を避けましょう。また、空気をたくさん取りこんでしまう早食いをやめ、ゆっくりよく噛んで食べることを心がけます。
また、お腹にガスが溜まる主な原因としてあげられるのがストレスです。「仕事や学校がない日は張りを感じない」という場合は、ストレスによってお腹が張っている可能性が高いでしょう。消化不良によって異常発酵が起こっているケースもあります。この場合は食事の内容を見直す必要があります。※5
ガスが溜まるといっても様々なケースがあるため、不快な症状が続くようであれば消化器科等を受診しましょう。
お腹の膨満感なら
「胃のあたりが重苦しい」「胃が張っている」等と感じる胃の膨満感は、食べ過ぎや飲み過ぎ、ストレスのほか、胃の運動機能が低下することで起こります。重苦しさや不快感が続く場合は消化器科等を受診しましょう。
お腹に優しい飲み物・食べ物
お腹の調子が悪いときは、普段通りの食事を避けつつ、それぞれのケースに合わせて胃や腸の負担にならない飲み物や食べ物を選ぶ必要があります。ここではケース別におすすめの飲食物を紹介します。
下痢に良い飲み物
突然襲われることの多い下痢ですが、多くの場合、身体を温めて安静にしていると数日で治ります。下痢になってしまったときに大切なのが水分補給です。下痢になると、体内の水分と電解質が大量に失われることになるため、36~37℃の水分をこまめに飲むようにしましょう。
飲み物はお水(白湯)が代表的ですが、電解質が補える経口補水液もおすすめです。スポーツドリンクを飲む際は、お水で薄めて塩を少量プラスしてから飲みましょう。
下痢には急に始まって数日以内に治まる急性タイプと、何日も長く続く慢性タイプがあります。どちらのタイプも胃腸を刺激するコーヒー等のカフェイン飲料や炭酸飲料、ジュース、アルコールは避けましょう。
- 人肌程度の温度のお水
- 経口補水液
- 薄めたスポーツドリンク
- コーヒー
- 紅茶、緑茶、ウーロン茶等のカフェインを含むお茶
- エナジードリンク
- 炭酸飲料
- ジュース
- アルコール
すぐに治まることも多い下痢ですが、以下のケースではすぐに病院を受診してください。
- 経験したことのない激しい下痢
- 血便
- 嘔吐、発熱を伴う
- 排便後もお腹が痛い
- 症状が悪化している
- 同じ食べ物を食べた人も下痢になっている
- 尿が出ない、口が異常に渇く等の脱水症状が見られる
幼い子どもやご高齢の方、持病がある方は上記の症状にかかわらず受診するようにしましょう。※6
下痢に良い食べ物
下痢のときは、状態に応じて飲み物や食べ物を変えましょう。症状がひどいときは水分のみにして腸を休めることを優先する必要があります。
ある程度状態が落ち着いたら、消化に良い食べ物を少しずつ取り入れるようにします。食物繊維は腸を刺激するため、下痢のときは避けましょう。症状が治まり通常の生活に戻ったら、少しずつ食物繊維をとってお腹の調子を整えるようにします。
また、胃腸を労わるために、スパイス類や酸味の強い食品、脂っこい食べ物、ニンニクやタマネギ等の刺激の強い野菜は避けてください。※7
(ただし、下痢の状態がひどいときは水分のみにする)
- おかゆ
- 煮込んだうどん
- 具なしの味噌汁
- 脂肪分の少ないアイスクリーム
- サツマイモ
- かぼちゃ
- バナナ
- 豆類
- 野菜スープ
- リンゴのすりおろし
- ラーメン等の油っぽい料理
- 脂質の多い肉や魚
- ケーキ等のお菓子類
- カレー等のスパイスを使っているもの
- 柑橘類等の酸味の強いもの ※7
食べ物は下痢の段階に合わせて取り入れるのが胃腸を労わるコツです。
下痢がひどくて食べられないときは、飲み物で水分をしっかり補いましょう。
少し落ち着いてきたら、おかゆや具なしの味噌汁等の流動食から取り入れてください。良くなってきたら、リンゴのすりおろしやうどん、軟らかく煮た野菜スープ等から少しずつ固形物を取り入れることで、胃腸内の消化活動に負担をかけないようにしましょう。※7
便秘に良い飲み物
健康な便は約70~80%を水分が占めています。※8
体内水分量が少ないと、スムーズな排泄に必要な水分量をキープできず便が硬くなるため、便秘を招いてしまいます。水分不足による便秘に心当たりのある方は、こまめにお水を飲みましょう。
腸の動きが弱まって便秘になるケースもあります。適度な運動習慣を取り入れるほか、朝起きたときや食後、寝る前にコップ1杯のお水か白湯を飲んで腸の働きを促しましょう。また、繰り返しになりますが食物繊維を摂ることも大切です。 牛乳や一部乳製品に含まれている乳糖が消化できない乳糖不耐症でない場合は、牛乳とバナナをジューサーにかけて作ったスムージーを飲むのもおすすめです。※9
便秘に良い食べ物
便秘のときは、食物繊維が含まれる食べ物を積極的に食べるようにしましょう。便が適切な硬さになり、排泄しやすくなります。
食物繊維に加え、発酵食品もお通じが良くなる食べ物です。発酵食品には腸を整える乳酸菌が含まれているため、毎日の生活にできるだけ取り入れていきましょう。※10
お腹を温める飲み物
内臓が冷えやすい方や冷えによる便秘や下痢を予防したいとき、冷え性がつらいとき等は、お腹を温める飲み物を積極的に取り入れましょう。
お腹を温める飲み物でおすすめなのは、刺激が少なく飲みやすい白湯です。朝起きたときにコップ一杯の白湯を飲むと、身体を中から温めることができます。白湯以外では、ほうじ茶やココア、生姜紅茶等を取り入れましょう。
反対に避けたほうが良いのは、コーヒーや緑茶等のカフェインが含まれているもの、冷たいお水や牛乳等です。※11
お腹を温める食べ物
お腹を温める食べ物には、次のようなものがあります。
- ショウガ
- ニンニク
- 唐辛子
- 土の中で育つ根菜類(ゴボウ・ダイコン・ニンジン等)
- イモ類(ジャガイモ・サトイモ等)※11
ただし、胃腸の調子が悪いときには、ニンニクや唐辛子といった刺激の強い食べ物は避けましょう。
お腹の調子を良くするために
お腹の調子を崩すと、不快感に悩まされたり、食べたいものが食べられなかったりと、日常生活に大きな影響を与えます。お腹の調子を良くするために注目したいのが「善玉菌」です。善玉菌について知っておきましょう。
善玉菌を取り入れる
私たちの腸内には約1,000種類もの細菌が生息しています。腸内細菌は次の3種類に分類されます。
- 善玉菌
- 悪玉菌
- 日和見菌(善玉でも悪玉でもない中間の菌)
もっとも数が多いのは日和見菌で、次いで善玉菌が多く、もっとも少ないのが悪玉菌です。腸内細菌のバランスが悪く、善玉菌が少ない場合は、食物等で体外から取り込まなくてはなりません。
その際におすすめなのが、ヨーグルトや乳酸菌飲料、納豆、ぬか漬け、キムチ等、生きた善玉菌を補給できる食品(プロバイオティクス)です。しかし、体外から補った善玉菌は腸内に滞在し続けることはできません。そのため毎日の食事で定期的に補給することが大切です。※10
善玉菌を増やす
善玉菌を体外から取り入れることに加え、元から腸内に住んでいる善玉菌を増やすことも心がけましょう。善玉菌を増やすには、菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を摂取することが有効です。
オリゴ糖を多く含む食品の一例はこちらです。
- 大豆
- ゴボウ
- タマネギ
- バナナ
このほか、効率的にオリゴ糖をとれる「特定保健用食品」も数多く販売されています。一方で、オリゴ糖は一度に摂りすぎると下痢やお腹の張りを起こす原因ともなるため、心配なときは様子を見ながら少量ずつ摂取すると良いでしょう。※10
悪玉菌を増やさない
お腹の調子を整えるには、善玉菌を増やすだけでなく悪玉菌を増やさないことも大切です。悪玉菌が増えると腸内環境が乱れ、便秘や下痢等のお腹の不調を引き起こします。※12
悪玉菌が増える原因は、たんぱく質や脂質の摂りすぎ、ストレス、不規則な生活等です。※10
基本的なことですが、食事メニューを見直す、1日3食を規則正しい時間に摂る、運動する時間や睡眠時間を確保するといった対策をして、悪玉菌を増やさないことを意識しましょう。
お腹の調子を整えるには生活習慣の見直しから
お腹の調子が悪いときは、胃腸への刺激が強いカフェイン入りの飲み物や炭酸飲料、ジュース、アルコール等を控え、白湯や経口補水液で水分補給をするのがおすすめです。
普段からお腹の調子を整えたいときは、食物繊維やオリゴ糖を積極的に摂り、腸内環境を整えましょう。お腹の調子が整うと生活の質もアップします。胃腸の調子が気になることが多いのであれば、この機会に普段から口にしている飲み物や食べ物を見直してみてはいかがでしょうか。
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参考文献
- ※1 胃酸過多(きたいクリニック)
- ※2 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」(厚生労働省)
- ※3 e-ヘルスネット「便秘と食習慣」(厚生労働省)
- ※4 食物繊維の働きと1日の摂取量(公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット)
- ※5 機能性腹部膨満(ガス含む)(久里浜医療センター)
- ※6 下痢の正しい対処法(一般社団法人 日本臨床内科医会)
- ※7 胃腸の調子の整え方(富士森内科クリニック)
- ※8 健康長寿と腸と排泄の関連について(公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット)
- ※9 乳と乳製品のQ&A(一般社団法人 日本乳業協会)
- ※10 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」(厚生労働省)
- ※11 冷え症外来(横浜血管クリニック)
- ※12 生活習慣で乱れた腸内環境を整える方法(公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット)
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