妊婦さん必見!足がつる原因とは?妊娠中のこむら返り対策と予防法を徹底解説
寝ているとき、ふくらはぎの激痛に襲われたことはありませんか。
「こむら返り」は妊娠期によく現れる症状の一つですが、なぜ起こるのでしょうか。この記事では、「こむら返り」の原因と対策を解説します。日々の対策の参考にしてみてください。
目次
妊婦さんに多いこむら返りとは
こむら返りってどんな症状?
こむら返りというと、ほとんどの方が1度は経験があるのではないでしょうか。ふくらはぎだけでなく、足の裏や指、太もも、胸等の場所でも起こる可能性がある症状です。
筋肉は、過剰に伸び過ぎたり縮み過ぎたりしないように、2種の筋肉でバランスを保っています。
ひとつは伸び過ぎを防ぐための「筋紡錘(きんぼうすい)」。もうひとつは、縮み過ぎを防ぐための「腱紡錘(けんぼうすい)」です。
このうち「腱紡錘(けんぼうすい)」の働きが悪くなると、筋肉は異常に収縮をしてこむら返りを引き起こします。これが「つる」という状態です。※1
特に、妊娠中はこむら返りを起こすことが多く、実に妊婦さんの33~50%の方が経験しているという報告があります。※2
また、週数が進むにつれて症状が頻発するので、妊婦さんの睡眠を妨げ、不眠症の原因になることもあります。大切な赤ちゃんとママの身体に影響が出ないようにするためにも、日頃から十分な対策をとっておくことが必要です。※2
こむら返りの原因は?
こむら返りはなぜ起こるのでしょうか?4つの原因を説明します。
原因1 就寝中の水分不足
「腱紡錘」の働きを悪くさせる原因の一つとして、体内の水分不足が影響しているといわれています。人間は寝ている間もたくさんの汗をかいています。
しかし、日中と違い、こまめな水分補給ができないので、知らぬ間に水分不足の状態となってしまいます。寝ているときにこむら返りがよく起こるのは、そのためです。寝ている間は水分補給ができないということ、また大量の汗をかいているという自覚を持つことが大切です。※1 ※3
原因2 マグネシウム不足
マグネシウムは人間の生命維持のために必要不可欠なミネラルの一種です。
筋肉の収縮や神経情報の伝達、体温や血圧の調整といった様々な働きに使われている、重要な栄養素の一つです。マグネシウムが不足するとミネラルバランスが崩れ、「腱紡錘」の機能低下につながり、こむら返りの原因になるのです。※1
現代の日本人はマグネシウム不足です。※4
その原因は食の半欧米化と塩分の摂り過ぎにあるとされています。高カロリー、高脂肪の外食やファストフードを食べる機会が増える一方、マグネシウムを豊富に含んだ大麦や雑穀等、全粒穀物を摂る機会が減り、マグネシウムの摂取量は減少しました。
さらに、精製された塩を過剰摂取することで、体内からマグネシウムが排泄されてしまい、さらなるマグネシウム不足を招く可能性があります。※5
原因3 足の筋肉疲労
足の筋肉疲労もこむら返りの大きな原因です。
妊娠中のこむら返りは、胎内の赤ちゃんが大きくなるにつれ増加傾向にあります。赤ちゃんが大きくなると妊婦さんの体重は増え、お腹が大きくせり出してきます。この大きくなったお腹を支えるため、妊婦さんの足には常に大きな負担がかかっています。これが下肢の疲労へとつながり、筋肉疲労を招くのです。※2 ※6
原因4 血流の悪化
妊娠さんにおけるマイナートラブルとしてよくあげられるのが「足のむくみ」です。妊娠後期は、骨盤への負担も大きくなります。また、徐々に下腿静脈は圧迫され、血流が悪くなっていきます。
血流が悪くなると筋肉が冷え、血行不良を起こします。これらが複合的に重なって、腱紡錘の働きを悪くし、こむら返りが起こりやすくなるのです。
血行不良、足の冷え、むくみを放置しておくことは、こむら返りの原因を作りかねないということを理解しましょう。※1 ※6
対処法と予防法を正しく知りましょう
夜間に限らず、日常生活で突然起こるこむら返りは、大変な痛みを伴う不快な症状です。慌てず正しい対処法をおこない、また普段の生活から予防していくことを心がけましょう。
突然のこむら返り その対処法
突然ふくらはぎがつったら、次の3つの方法を試してみましょう。
(1)と(2)の方法はまだお腹が大きくなりすぎていないタイミングであれば有効な対処法となります。無理をせずおこなってください。※7
(1) 床にあぐらをかいて座り、つっている方の足は前に伸ばす
つま先をつかみ、身体の方へゆっくりと引き、ふくらはぎを伸ばすようにします。つま先に手が届かない場合は、タオル等をつま先に引っかけて引くといいでしょう。
(2) つった方の足を立て膝座りし、両手でつった足を持ち、ふくらはぎを伸ばす
立膝にして座り、つっている足のつま先とかかとを両手で持ち、ゆっくりと前方に体重をかけて、ふくらはぎを伸ばすようにします。ただし、妊娠中期以降ではお腹が大きくなり前屈みやしゃがむ姿勢が難しい場合がありますので、この方法はお腹が大きくなりすぎていない妊娠初期におこなうようにしましょう。※4
(3) 壁向きに立ち、つっている方の足を伸ばす
壁側を向いて、両手を伸ばして身体を支えます。つった方の足を後ろに引き、つっていない方の足を前にして立ちます。壁に体重をかけながらつった方のふくらはぎをゆっくりと伸ばしましょう。
いずれの場合も、つってしまったふくらはぎをゆっくりと伸ばすことが大切です。また、お腹に負担をかけないよう、慌てずに大きく深呼吸しながらおこなうと良いでしょう。※3
予防1 就寝前の水分補給
睡眠中は大量の汗をかきます。その前にお風呂に入っていると、さらに水分は不足している状態になります。お風呂に入る前、お風呂から上がった後、寝る前のタイミングで、水分補給をおこなう習慣を身につけましょう。
就寝中はのどが渇いたことに気づきにくく、眠っているため水分補給ができません。寝る前のコップ1杯の水分補給が、こむら返り予防へのカギです。
予防2 マグネシウムを意識した食事
カルシウムとカリウムは、筋肉の収縮や神経の伝達を円滑にする働きがある大事なミネラルです。
マグネシウムが不足すると、この2つのミネラル調整がうまくいかず、腱紡錘の機能が低下してしまいます。つまり、こむら返りの予防には、日頃からのマグネシウムの摂取が必要となるわけです。※1
では、どんな食材にマグネシウムが多く含まれているのでしょうか。食材の頭文字をとって「そばのひ孫と孫はやさしい子かい?納得!」と覚えておくと簡単です。毎日の買い物の際や献立を決めるとき、また外食の際にも思い出しながらメニューを選ぶといいですね。
マグネシウムを多く含む食材
「そばのひ孫と孫はやさしい子かい?納得!」
「そば の ひ ま ご と ま ご わ(は) や さ しい こ か い 納 と く」
- そば
- のり
- ひじき
- まめ
- 五穀(ごこく)
- 豆腐
- 抹茶
- ごま
- わかめ
- 野菜
- 魚
- しいたけ
- こんぶ
- 牡蠣
- いも
- 納豆
- とうもろこし
- くだもの
食事だけでマグネシウムを補給するのが難しい場合は、栄養機能食品(マグネシウム)やサプリメントを利用することも有用です。かかりつけ医に相談して活用しましょう。妊婦さんは、普段よりミネラル不足になりがちなので、毎日の食事を見直して、上手にマグネシウムを補ってください。※5
予防3 積極的な運動
普段から積極的な運動をして、心と身体を健やかに保つこともこむら返りの予防として効果的です。妊婦さんのためのヨガやスイミング等、様々なマタニティエクササイズがあるので、自分に合った運動を見つけてみましょう。
最近では妊婦さん向けのベリーダンスやフラダンス等のレッスンもあるので、身体を動かすという目的だけでなく、自分が楽しんでおこなえるものを選ぶのも良いでしょう。
運動習慣は、体重増加やむくみ、肩こりや腰痛等のマイナートラブル予防、またお産に向けての体力づくりにもなりますので、ぜひマタニティライフに取り入れてみましょう。
また、日々の様々なストレス自体が、マイナートラブルの原因になることもあるので、軽い運動はストレス発散や気分転換のためにもおすすめです。
開始時期は、妊娠13週以降からが一般的な目安とされていますが、必ずかかりつけ医に相談の上、スタート時期を決めましょう。※8
切迫早産等、運動が向かない場合もありますので、必ず健診ごとに相談し、運動について少しでも心配があれば、医師に相談してください。※8
予防4 フットマッサージ
フットケアにはリラックス効果や血液の流れを促す等の効果が期待できます。妊婦さんの大きな悩みでもあるむくみやだるさ、こむら返りの改善だけでなく、気持ちいいと感じることで癒しの効果もあります。
日本助産学会誌が発表しているフットマッサージの方法を紹介します。※9
前提として、妊婦さん自身でおこなうマッサージではなく、周囲の人々がおこなう方法になります。圧をかけすぎず、心地良いと感じる強さでおこなうことがコツです。
また、マッサージジェル等は、人によっては肌に合わない可能性があります。マッサージをおこなう際は、必ず妊婦さん自身の体調や肌質を確認してからおこなってください。
- 温タオルで足首から下全体を包み、さらに厚手のビニール等で覆って温めます。(約7分)
- マッサージジェル等を両足に塗り、膝下全体をバスタオルで覆います。(30秒)
- 手のひら全体を使い、足の甲から膝下までこすりあげます。左足から各3回ずつ。(30秒)
- 足首を時計回りに3回、反時計回りに3回まわします。(30秒)
- 足の指を1本ずつ、付け根から引っぱりながら、時計回りに3回、反時計回りに3回まわします。
- 足の甲の骨の間を、足の指の付け根から足首に向かって3回こすりあげます。
- 指の間を1箇所ずつつまみます。
- 隣同士の指をつまみ、指を前後に動かします。(各箇所3回)
- 親指と小指をつまみ、扇状に3回ずつ広げます。
- 手の指1本1本を足の指の間に入れ、指をそらせて足底筋を伸ばします。(3回)
※5~10まで4分 - 足裏の土踏まずの後部から、足の指と指の間に向かって圧をかけながら3回こすります。(40秒)
- 足裏の中央のくぼみ(湧泉)を3秒×3回押します。(20秒)
- 足の指の付け根からかかとにかけて、足の裏をまんべんなく揉みます。(1分)
- 手のひら全体を使って、足の甲から膝下まで3回ずつこすり上げます。(30秒)※8
足がつらないように日々対策をしましょう
つらいこむら返りには、日頃からの予防が大切です。特に妊娠中は普段よりミネラル不足になりがちなので、水分とともに、しっかり補給したいですね。
また、マグネシウムはストレスによって尿中にたくさん排泄されてしまうので、ストレスは大敵です。適度にストレスを発散することでマグネシウムが不足しないよう気をつけましょう。
水分補給にはナチュラルミネラルウォーターがおすすめです。プレミアムウォーターはおいしさにこだわった天然水を使用しています。お腹の赤ちゃんとママの身体のためにも安心安全な天然水を選びましょう。もちろん、生まれた赤ちゃんにも安心して飲ませられます。
妊娠中は様々なマイナートラブルがつきものですが、正しい対策と予防をし、ストレスを上手に解消しながら健やかなマタニティライフを送りください。
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参考文献
- ※1 気になる下肢の症状(公益財団法人三重県健康管理事業センター)
- ※2 妊婦の難治性こむら返りに対して深腓骨神経ブロックが奏効した1例(日本ペインクリニック学会誌)
- ※3 こむらがえり 足がつった時の対処法(日本医師会)
- ※4 妊娠・出産をサポートする 女性にやさしい職場づくりナビ(一般財団法人 女性労働協会)
- ※5 マグネシウムと生活習慣病 日本人の食生活はマグネシウム不足(日本生活習慣病予防協会)
- ※6 現代の妊婦のマイナートラブルの種類,発症率及び発症頻度に関する実態調査(日本助産学会誌)
- ※7 妊娠中の身体の変化と対応ポイント(厚生労働省)
- ※8 ママと赤ちゃんのための健康でキレイなカラダづくり(日本マタニティフィットネス協会)
- ※9 妊婦を対象としたフットケアの検討と効果の検証(日本助産学会誌)
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