―子どもの水分補給の重要性と、水分不足によって引き起こされる影響について教えてください。
水分補給はお子さんに限らず、老若男女問わず非常に重要です。
特に、子どもの身体は大人に比べて体重に占める水分量の割合が多く、新陳代謝も活発なため、水分の出入りが激しいという特徴があります。そのため、適切な水分補給を怠ると、脱水症状に陥りやすく、様々な臓器、特に腎臓への負担が増加してしまう可能性があります。
腎臓は常に血液を通し続けている細いチューブの集まりだと想像してほしいのですが、その細いチューブで水分や塩分、カリウムの吸収や排出の働きをしています。体内水分量が足りないと、腎臓の血流が低下しそれらの機能が損なわれ、体液や塩分・カリウムのバランスが取れなくなってしまい、身体に大きく影響することもあります。
大人よりも活動が激しい子どもは、汗と同様に口呼吸からもより多くの水分が身体から出てしまうので、さらに注意が必要ですね。また、夏場は熱中症のリスクも高まります。
これらのリスクを避けるため、日頃からこまめな水分摂取を心掛けることが重要です。
―1日に必要な水分量の目安はありますか?
もちろん個人差があるので、きっかりと分量が決まっているわけではありません。
乳児期は体重に応じて1日に150ml/kgが目安とされ、離乳食が始まる1歳頃までは母乳やミルクで大体の水分量がまかなえます。
幼児期は体重に応じて100ml/kgが目安とされていますが、成長差が大きくなり始めるタイミングもあるので一概には言えませんが、食事と合わせて1.5Lほどの水分が摂れていれば問題ないです。
自身で「のどが渇いた」という判断ができるようになってくるので、お水を飲みたいと思ったときにウォーターサーバーがある環境は、とても望ましいと思います。
児童期や青年期になっても水分摂取量としては、1日あたり1.5L前後は摂取できると良いですね。お水を摂りすぎても、ある程度は腎臓が調節してくれるので過敏に反応する必要はありませんが、腎臓への負担を考えると、食事と合わせて1日1.5Lの水分摂取を心がけることが理想です。
―水分補給の習慣化の重要性について教えてください。
水分補給の習慣化については前段でもお伝えした通り、乳児期から幼児期にかけては母乳やミルク、離乳食等で水分が十分に摂れますが、徐々に体系が変化する児童期以降や、ホルモンバランスが変わる思春期は、特に自発的な水分摂取が重要になります。
特に、10~16歳以降の学校や塾等の集中を要する環境では、すぐにお水を飲めないタイミングがあるので、水分補給を忘れがちになります。また、成長することでのどが渇いても我慢ができてしまうため、結果的にお水を飲む間隔が空いてしまい、水分不足になってしまう……ということが起こりやすいと思います。子どものときの習慣は、大人になっても続いてしまうことが多いので、こまめにお水を飲むように心がけると良いですね。
また、冬になり寒くなることで水分補給を控える傾向があります。冬は空気が乾燥し、口腔内や鼻の粘膜も渇きやすくなります。
粘膜は、潤っていることでバリア機能が正常に働き、菌やウイルスの侵入を防いでくれます。しかし、乾燥によって粘膜のバリア機能が低下すると、風邪等の感染症にかかりやすくなってしまいます。そのため、冬こそ意識的に水分補給をすることが重要です。たくさん飲むのではなく、こまめにのどを潤すといいですね。
お子さん自身もご両親もそれぞれが意識して、子どものうちからお水を飲む癖をつけていくととても良いです。
<プレミアムウォーターご契約者さまからの子育てに関するご相談>
事前にご契約いただいているお客様からアンケートを取り、その中で特に多かったお悩み3つをピックアップして風間先生に回答していただきました。
―子どもが下痢や便秘になることが多いのですがどうしたらよいですか?
難しい問題ですね(笑)。なかなかお水だけでは解決できないものではあるのですが、実は人の体質は、腸内細菌が司っているというのは、最近の話題になっています。
新生児の腸内は、大人と比べて菌の種類も数も少ないです。 赤ちゃんは成長とともに、母乳や食事、周囲の環境から様々な影響を受け、腸内に多種多様な細菌が住み着くようになります。
例えば、赤ちゃんはお母さんの産道を通るときや、母乳や周囲の環境を通して、少しずつ腸内細菌を獲得していきます。そして、離乳食が始まると、様々な食材を介して、さらに多くの種類の細菌が腸内に定着していきます。 野菜や果物には食物繊維が豊富に含まれており、腸内細菌のエサとして、腸内細菌の多様性を高めるのに役立ちます。
このようにして、赤ちゃんの腸内細菌は、徐々に豊かになっていきます。そして、幼児期には、その子特有の腸内細菌が形成されます。一度形成された腸内細菌は、その後、下痢や便秘等を経験しても、大きく変化することはありません。
ただ、感染性胃腸炎等にかかって粘膜の炎症を起こすと一時的に腸内環境のバランスが変わったり、抗生物質を飲むことで腸内細菌が死滅したりするので、なるべくバランスを崩さないようにするのが望ましいとされています。幼児期に良い腸内環境を育てていけると良いですね。
そのため、「下痢になりやすい」というのは、体質の問題だけでなく感染した場合もあるので、一概にはこの方法で一発解決!ということにはならないかと思います。ほかにもアレルギーや乳糖不耐症の場合も下痢になってしまう傾向があります。
一方で「便秘になりやすい」のは、腸の動きが悪いことや繊維不足、水分不足と様々な原因があります。便を作るには、食物繊維・水分・油・腸内細菌の働き全部ひっくるめての問題となります。
もちろん、個人の体質によるや、両親からの遺伝等、多くの理由が存在します。
特に乳児期の子どもの場合は、一喜一憂せずに構えておくと心に余裕が持てるかもしれませんね。
―栄養バランスが偏った食事になってしまってどうしたらよいでしょうか。
この質問も多くいただくお悩み内容のひとつですね。回答としては十人いれば十人とも違う回答になる問題なので、一発回答というのは難しいのですが、「なぜその子がその食材を嫌いなのかを考えていくこと」はとても大事だと思っています。
特にお母さんと子どもは同一化して考えがちですが、感覚はその子にしか分からないのでお母さんが好きなものでも子どもは嫌いだったとき、「何が嫌いなのか、どうして嫌いなのか」をひも解いてあげると、焦らずに試していくことができると思います。例えば、嫌いな食材の味やにおいが好きではないのか、見た目が好きではないのか、舌触りが好きではないのか……等の苦手な感覚はその子にしか分からないものなので、焦らずじっくり試してみるとよいかもしれませんね。
苦手な食材の原因を探って、その原因を取り除くような調理法で試してみると案外食べてくれる場合もあるので、くじけずに少しずつ進めていきましょう。
ご両親としては、「せっかく作ったのに」という気持ちもあるかと思いますし、「食べなきゃいけない」と思い詰めずに、合理的に考えていくと良いですね。1日単位で考えるのではなく、週単位等で栄養が摂れているかどうかで判断していければ問題ないです。例えば、タンパク質であれば鶏肉はあまり食べないけれど豆腐なら好き!とわかっていれば、数日で栄養バランスを調整することもできるでしょう。
また、現代は飽食の時代で、旬ではなくとも色んな食材が手に入りますが、なるべくは旬のものを食べさせていくということも大事だと思います。1歳を過ぎるとミルクも徐々に卒業してきて、素材そのものの味を教えていくことになるので、そういったときに素材の味を邪魔しないようにお水と一緒に食べるのが望ましいですね。
―よくジュースを飲むので肥満気味で、日頃から注意すべきことや対策法があれば知りたいです。
この対策としては、やはりジュースをやめることが一番ですね。
咀嚼や嚥下と同様、味覚は鍛えていかないと育たない感覚のひとつです。たまに飲む程度であれば問題ないですが、常にジュースばかり飲んでいると味覚に対する繊細さも失われる可能性があるので、できるだけ控えめにしましょう。
もちろん、完全禁止にする必要はなくて、「普段から飲める飲み物はお水をベースにする」や、「ご飯と一緒に飲むものはお茶やお水にする」等の工夫をするだけでも違うのかなと思います。また、単純にカロリーの問題ではありますが、ジュースには果糖が多いのでご両親が飲ませる前に確認して糖分摂取量を考えたうえで子どもに与えるようにしましょう。
子ども自身が飲みたいと思ったときに気軽に飲めるということも重要だと思うので、飲みたいときにすぐ目の前にウォーターサーバーがある環境というのは望ましいです。プレミアムウォーターは、チャイルドロックが付いているので勝手にお湯が出てしまう等の心配もなくて安全ですね。
<プレミアムウォーターについて>
ここからは、プレミアムウォーターの天然水について中心に伺いました。
―プレミアムウォーターのウォーターサーバーを利用した感想
プレミアムウォーターのウォーターサーバーを実際に利用してみて、やっぱりお水のおいしさを実感しました。先ほどのお話でも触れましたが、ジュースばかり飲んでしまうというお子さんには、こういったおいしいお水に触れてもらって、「お水がおいしいからお水を飲みたい」となるのが理想的だなと思います。
また、これから冬が本番になってくると、寒いからといってお水を控えがちになって乾燥してしまうので、お子さんもご両親もこまめにお水を飲んで身体の中の水分量を意識することが重要ですね。
ウォーターサーバーだと冷水だけじゃなくてお湯もさっと使えるので、スープ等にも利用できて便利ですよね。水分をしっかり摂って、のどや鼻の乾燥を防ぎましょう。
―天然水の特徴について
ミネラルウォーターという名前を聞くと「ミネラル分が多く含まれすぎているんじゃないか」と先入観があったのですが、改めて成分表を確認すると軟水ですし、小さな子どもが飲んでも安心ですね。とにかくおいしいと感じました。
水道水は誰が使っても安心・安全ではありますが、塩素とお水の中の有機物の一部が反応してトリハロメタンが微量ながらも含まれています。また近年ではPFASの報道も多く不安な思いをしているご家庭もあることと思います。
乳児の場合、完全母乳でない限り、ミルクと一緒に水分を摂取します。そのため、ミルクの成分だけでなく、お水の質も重要になります。トリハロメタンやPFAS等は少量であれば問題ありませんが、体格の小さいお子さんこそ、その影響を大きく受けると考えます。現代では、食材を選ぶようにお水も選べる時代になりました。トリハロメタンやPFAS等の影響がなく安全な天然水を使うことは、乳児の健康を守る良い選択肢だと思います。
―ウォーターサーバーの安全性について
ウォーターサーバー導入時は、ミルク作りへの利便性に魅力を感じていました。しかし同時に、常にお水が貯水されている状態での衛生面が気になっていたのですが、製造過程でのフィルター除菌方法や、外部からの細菌の侵入を防ぐ対策についてしっかりと説明して見せていただいたので、結果的にはとても安心できるものだなと確信を持つことができました。
今回のインタビューを通して、プレミアムウォーターは、ミルク作りや子どもの水分補給に欠かせない安全でおいしいお水を、衛生的なウォーターサーバーで提供することで赤ちゃんや子どもがいるご家庭をサポートする、頼もしい存在だと感じました。
―最後に
おいしいお水でお子様の毎日の健康を守っていきましょう。
また子育て中のお困りごとや病気のご相談は、「みてねコールドクター」でもサポートさせていただきます。ぜひご活用ください。
子どもも、親も、救いたい。家族のためのオンライン診療アプリ「みてねコールドクター」
みてねコールドクターでは、24時間365日、ビデオ通話で医師の診察を受けられます。
夜間・休日に診察を受けたい、病院での長い待ち時間は子どもがぐずってしまい大変、お薬が欲しいけど病院に行く時間がないなど、家族の病気や通院のお悩みをサポートします。
お薬はお近くの薬局、または一部エリアではご自宅での受け取りが可能です。どうぞご相談ください。
プロフィール
風間尚子先生
みてねコールドクター小児医療アドバイザー
小児科専門医
東邦大学医学部卒業。
神奈川県立こども医療センターを経て、
日本赤十字社医療センター小児科勤務。